プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージが14日、セ、パ両リーグで始まったが、注目されたのは約1か月ぶりの登板となったロッテの佐々木朗希がどんな投球を見せるか、でした。
ZOZOマリンで行われたソフトバンク戦に先発した佐々木は、一回、先頭の周東の初球に、いきなり161キロの速球を投げ、周東はバントヒットを狙ったが、佐々木への小飛球でアウトになりました。2年前のCS開幕戦の楽天戦で159キロ止まりだったため、自身CS初の160キロ超えでした。
佐々木は、夏に左脇腹の肉離れで1か月半の長期離脱し、シーズン終盤には発熱を伴う体調不良もあって、先発マウンドは9月17日の西武戦以来、約1か月ぶりでした。
復帰戦で投球数が限定された投球だったが、一回は二死から柳田をフォークを続けて空振り三振。二回は、先頭の近藤を160キロの速球で空振り三振に仕留めるなど、結局、3イニングで投球数41、最速162キロの速球とフォークを武器に4奪三振、1人の走者も出さないパーフェクトピッチングでした。
吉井監督が、長いイニングを投げさせない方針の佐々木を、大事なCS開幕戦の先発マウンドに送ったのは、今季、ソフトバンク戦は2勝0敗、防御率1.13であること。また、本拠地のZOZOマリンでは8試合に投げ、5勝1敗、防御率0.73の完ぺきな成績を残していたため、チームに良い流れを作るために、対戦相手と本拠地での投球に絶対的な自信を持つ佐々木に託したためでした。
監督の狙いは、当たりました。佐々木が三者凡退で一回表のソフトバンクの攻撃を封じると、その裏、荻野の先頭打者本塁打と本塁打王・ポランコの豪快弾で、2点を先取。試合の主導権を握ったロッテが8-2でソフトバンクを破り、ファイナルステージ進出に王手をかけました。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。