ファーム日本選手権が7日、サンマリン宮崎で行われ、ウエスタン・リーグ優勝のソフトバンクがイースタン・リーグ覇者の巨人を6-5で破り、4年ぶり5度目のファーム日本一に輝きました。最優秀選手(MVP)には、3安打2打点をマークした育成選手の川村友斗が選ばれました。

 前半戦は巨人が主導権を握りました。巨人は三回二死三塁からオコエ瑠偉が左中間二塁打を放ち、1点先取。四回にすぐ同点とされたが、その裏、二死二、三塁から菊田拡和が中前2点適時打ででリードを奪うと、さらに続く山瀬慎之助が左越え2ランを放ち、4点差としました。

 しかし、ソフトバンクは六回、川村の適時三塁打などで2点を返すと、八回には先頭の砂川リチャードが特大の左越えソロ本塁打を放ち、1点差に迫りました。さらに無死満塁の好機を作ると、笹川吉康の二ゴロの間に同点に追い着き、渡辺陸の犠飛で逆転に成功しました。

 投手陣も先発の森唯斗は3回を投げて1失点、2番手の高橋礼が4点を失ったものの、3番手以降の中村亮太、泉圭輔、ダーウィンゾン・ヘルナンデス、尾形崇登の4投手が無失点リレーでつなぎ、接戦を制しました。 

 ソフトバンク・小久保裕紀二軍監督と5年後輩の巨人・二岡智宏二軍監督は、ともに「大型内野手」として活躍し、小久保が2004年から3年間巨人でプレーしていた時、「ジャイアンツ時代はほとんど一緒にいた選手なんです」と小久保が語るように、特に中が良い2人でした。それだけに、逆に「負けられない」という気持ちは両監督とも強かったようで、それが白熱したゲーム展開となったようです。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。