ロッテの沢村拓一は6日、ZOZOマリンスタジアムで行われたオリックス戦に、巨人時代の2020年7月25日以来の先発登板を果たし、チームの勝利に貢献。クライマックスシリーズ(CS)出場に大きく前進する立役者となりました。
ロッテは佐々木朗希、種市篤暉、ルイス・カスティーヨと先発投手陣に故障者が相次ぎ、吉井理人監督は6日の試合を救援投手を小刻みにつないでいく「ブルペンデー」とすることを決断しました。
実は、9月24日のソフトバンク戦でも、佐々木朗が発熱で先発を回避し、同じくブルペンデーとなったが、この時は佐々木朗の同期の横山陸人を先発起用しました。しかし、プロ初先発の緊張もあって一回に5失点。その後打線の追い上げで接戦に持ち込んだが、結局、6-7で敗れました。
このため、吉井監督はこの日の先発を、救援投手の中から、「勢いのある球を投げられ、経験と度胸のある投手で初回をきっちり抑えたい」と、沢村を起用しました。
沢村は一回、先頭の福田周平に左前打を浴びたが、続く宗佑磨を中飛、中川圭太を空振りの三振、森知哉を145キロのスプリットで二ゴロに打ち取り、22球を投げて無失点に抑えました。沢村はこの回で降板、あとは7人の投手を小刻みにつなぎ(合計8人)、打線の爆発もあって12-1で勝利をつかみました。
この結果、パ・リーグのCS争いは2位ソフトバンクが71勝68敗2分け、勝率5割1分1厘。3位は0.5ゲーム差で69勝67敗5分け、勝率5割7厘のロッテ。4位は1ゲーム差で70勝70敗1分け、勝率5割の楽天。3チームとも残りは2試合。対戦カードは7日が楽天―ソフトバンク、ロッテ―オリックス。9日が楽天―ロッテ、オリックスーソフトバンク。最後までCS争いはもつれそうです。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。