米大リーグ、オリオールズの藤浪晋太郎投手と、エンゼルスのベン・ジョイス投手が、13日(日本時間14日)、それぞれリリーフで登板し、ともに剛速球で相手打線をねじ伏せる力投を披露しました。

 本拠地でのカージナルス戦で0-1と1点リードされた九回、4番手で登板した藤浪。これが今季58試合目のマウンドだったが、160キロを超える剛速球にスライダー、フォークを織り交ぜ、この回先頭のパラシオスを中飛、続くウォーカーを遊ゴロ、最後はキズナーを空振り三振と8球中、7球がストライクの安定した投球でした。試合はこのまま0-1で敗れました。

 これで6試合連続無失点で、9月は防御率0・00。アスレチックス時代の4月1日(同2日)のエンゼルス戦でメジャー初登板した時は、2回1/3で8失点の防御率「30・86」を記録したが、この日の好投で遂に7点を切る「6・96」にまで良くなりました。

 敵地でのマリナーズ戦の2-3と1点ビハインドの六回、5番手でジョイスがマウンドに立ちました。先頭のスアレスに160キロ超の速球で追い込み、最後はスライダーで見逃しの三振。続くキャンゾーンは160キロ超の速球で中飛。3人目のフランスには速球ばかり5球投げ込み、空振りの三振に仕留めました。試合はこのまま2-3で敗れました。

 ルーキー右腕のジョイスは、テネシー大学時代に身長195・6センチ、体重102・1キロの恵まれた身体から、大学野球史上最速となる169・8キロの速球を投げて注目され、5月29日(同30日)のホワイトソックス戦にメジャーデビュー。当時は大谷翔平とともに、エンゼルス投手陣を引っ張っていく投手として注目されたが、右腕の尺骨神経炎から故障者リストに入り、3か月ぶりに復帰し、これが2試合目。

 藤浪は「悪夢」のようなアスレチックス時代から、オリオールズに移籍してのリリーフ陣の中心へという「バラ色」のメジャー人生に。ジョイスは上々の「メジャーデビュー」から、故障のために苦しい「リハビリ生活」を経ての復帰。今後の2人の活躍に期待していきたいと思います。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。