米大リーグ、カブスの鈴木誠也は11日(日本時間12日),敵地のロッキーズ戦に7月14日以来の「4番、右翼手」で出場、六回無死二塁から右前打を放って一、三塁と好機を広げて追加点につなげるなど、勝利に貢献しました。

 鈴木は9月に入って11試合に出場し、43打数17安打の打率3割9分5厘、3本塁打、11打点と絶好調。特に先週は3試合連続3打点をたたき出すなど2本塁打を含む27打数12安打の打率4割4分4厘、10打点で、惜しくも逃したものの週間MVPの候補に名前を連ねていました。

 このため、6番が多かった打順が、前の試合で3番、この日は4番と、チームの鈴木に対する期待度が高まっていました。

 「4番打者」の第1打席は二回、この回の先頭打者として打席に立ち、一飛。四回の第2打席も同じく先頭で中直に倒れました。1点リードの六回には先頭のベリンジャーが二塁打を放つと、鈴木はバットを折りながらも右前打で続いて一、三塁とチャンスメーク。暴投で二塁に進むと、一死からゴームスの左前打で1点加え、さらに二塁走者の鈴木が本塁を狙ったが、惜しくもタッチアウト。八回の第4打席は二死無走者から二ゴロで、この日は4打数1安打、打率は2割7分5厘。

 カブスは七回に3点取られて一時3−4と逆転を許したが、九回に2点入れて5−4と、再逆転で貴重な勝利を手にしました。

 ナ・リーグ中地区2位のカブスは、首位ブリュワーズに3ゲーム差。ワイルドカード争いでは、1位のフィリーズに1・5ゲーム差の2位、3位のダイヤモンドバックスとは2ゲーム差で、同率4位のマーリンズとジャイアンツとは3・5ゲーム差と、厳しい戦いが続いています。

 1年目の昨季は、プレーオフに進出できなかった鈴木。打順が何番であろうと、チームの勝利にいかに貢献できるかだけが、鈴木の頭の中にあることでしょう。

    ◇◇◇◇

 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。