米大リーグ、レッドソックスの吉田正尚は4日(日本時間5日)、敵地でのレイズ戦に「6番、左翼手」で先発出場し、メジャー移籍後初の2試合連続本塁打を放つなど、4打数2安打、2打点の活躍で、7-3のチームの勝利に貢献しました。また、熾烈なア・リーグ新人王争いにも、大きくアピールしました。

 吉田は第2打席まで連続三振だったが、六回の第3打席で3試合連続安打となる左前打。さらに八回の第4打席は二死一塁から右腕キトレッジの高めのシンカーをジャストミート。打球速度167・4キロ、飛距離123・7メートルの打球が左翼席に飛び込みました。

 吉田は、打率2割9分8厘、15本塁打、68打点で、ア・リーグの新人王を争っている選手の中で、打率は1位、本塁打は6位、打点2位で、有力な新人王候補となっています。

 吉田の最有力のライバルのヘンダーソン(オリオールズ)は、23本塁打は1位タイ、70打点は1位だが、打率は2割5分4厘の9位と低いのが課題です。このほか、22本塁打、67打点でともに3位のヤング(レンジャーズ)や、23本塁打で1位タイ、59打点で4位のカサス(レッドソックス)が野手のライバル。投手では、ブラウン(アストロズ)が10勝10敗、防御率4・53、奪三振157の好成績を残しています。

 過去、日本人選手では、1995年の野茂英雄(ドジャース)、2000年の佐々木主浩(マリナーズ)、01年のイチロー(マリナーズ)、18年の大谷翔平(エンゼルス)の4人が新人王を獲得。イチローはMVPとの同時受賞でした。

 いずれも日本のプロ野球で実績十分で、「今さら新人王なんて」という気持ちだったが、おそらく吉田も同じだと思います。それでも、4人が、その後もメジャーの中で好成績を残していることを考えれば、次のステップの過程として、新人王を狙うのも意味があると思います。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。