米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平は3日(日本時間4日)、敵地のアスレチックス戦に「2番、指名打者」で出場したが、3打数0安打で、打率は3割4厘と、やや落としました。それでも1盗塁を決め、今季20盗塁。2021年以来、自身2度目の「40本塁打、20盗塁」をマークしました。
しかし、本塁打は8月23日のレッズ戦に44号を放って以来、10試合、48打席出ていません。2位のロベルト(ホワイトソックス)に9本差を付けているとはいえ、本人も周囲も納得いかない打撃が続いています。
この日も、相手先発の2メートルを超す長身左腕のマラーが、一回一死走者なしで、カウント3-1から四球。三回は二死走者なしのフルカウントからボール気味の球を投げ、大谷は強引に打ちにいって一飛。
五回は2番手右腕・マルティネスがまたも四球。大谷は、ここで盗塁を決めたが、笑顔はありませんでした。七回と九回はともに別々の左腕投手から外角に逃げる球を投げられ、空振りの三振。
この日も、大谷に対して、相手チームは、左腕をぶつけるか、投手不利のカウントになると四球。投球パターンも「本塁打だけは避ける」と、外角球中心になっています。もちろん、得点圏に走者がいる時や、一塁が開いている時は、申告敬遠となります。
こうした投球を続けられていることが、大谷から本塁打が見られなくなった要因だと思われます。また、プレーオフ進出が絶望になったことも、心の張りの面ではマイナスに働いていることでしょう。「右肘靭帯損傷」の負傷の件も引きずっていることでしょう。
それでも、だれもが不可能と思っていたことを成し遂げてきた大谷。この程度のハンデなど「関係ない」とばかりに、再び本塁打を量産する姿を早く見たいものです。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。