米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平は、日本ハム時代、好きな大リーグの打者を聞かれると、ケン・グリフィーJrとアレックス・ロドリゲスの名を挙げていました。2人ともパワーとスピードを兼ね備えており、本塁打と盗塁の記録をいくつも持っているからでした。

 その2人しか達成していない記録に、複数回の「45本塁打&20盗塁」があります。グリフィーJrはマリナーズ時代の1998年(56本塁打、20盗塁)、99年(48本塁打、24盗塁)にマークしました。ロドリゲスはヤンキース時代の2005年(48本塁打、21盗塁)、07年(54本塁打、24盗塁)に記録しています。

 大谷は21年に「46本塁打、26盗塁」を達成し、今季も「44本塁打、19盗塁」と、ともにあと「1」で偉大な2人に並びます。

 グリフィーJrの通算成績も、本塁打は630本、盗塁は184個。ロドリゲスは本塁打が696本、盗塁が329個。「打って、走って」の姿勢を最後まで通したことでも、大谷の好みに合っているのでしょう。

 大谷は、日本ハム時代は5年間で「48本塁打、13盗塁」。エンゼルスでは6年目で「171本塁打、85盗塁」。本塁打も盗塁も、メジャーに来て大幅に増えています。

 「右肘靭帯損傷」で、今季は投打の「二刀流」はもう見られないが、打者として「打って、走って」は、今後も見ることが出来ます。

 28日(日本時間29日)の敵地でのフィリーズ戦では、4打数1安打で、本塁打も盗塁も記録されなかったが、「45本塁打、20盗塁」は時間の問題でしょう。今後の大谷の打撃に益々注目が集まります。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。