エンゼルスの大谷翔平は16日(日本時間17日)、敵地で行われたレンジャーズ戦に「2番、指名打者」で出場し、42号本塁打を含む4打数3安打で、今季13回目の猛打賞をマークしました。チームは、大谷とタイスのソロ本塁打2本と、デトマーズ、ロペス、エステベス3投手のリレーで2-0の完封勝利。

 大谷は一回一死後、先発右腕・グレイが投げた154キロの高めの速球をヘルメットが飛ぶほどのフルスイング。差し込まれ気味だったが、打球速度175・6キロ、飛距離133・2メートルの打球は、バックスクリーン左に飛び込みました。本塁打王争い2位のロベルト(ホワイトソックス)に10本差をつけ、ナ・リーグトップのオルソン(ブレーブス)に1本差に迫りました。

 三回は先頭打者として打席に立ち、三塁ゴロかと思われたが、俊足を生かして内野安打。五回、二死後の第3打席は左翼フェンスぎりぎりまで飛んだ、あわや本塁打かという左飛。八回、一死後はまたも快足を飛ばしての遊撃内野安打。1試合3安打は7月17日(同18日)のヤンキース戦以来で、打率は3割6厘で3位に上昇。エンゼルスのネビン監督は「2度の全力疾走は、ホームランと同じくらいチームに勢いを与えてくれる」と、高く評価しました。

 5月3日(同4日)以降、1試合も休むことなく出場を続ける大谷。一時期は痙攣を訴えて途中交代する場面が続くなど、疲労はピークに達しているが、92試合連続出場の試合で先制本塁打を放つタフネスぶり。

 本来なら、この日の試合に先発登板する予定だったが、腕の疲労でローテーションを一度飛ばす「英断」を見せた「投手大谷」について、ネビン監督は次戦先発登板について試合前、「23日(同24日)になるように思う」と、本拠地でのレッズ戦になる見通しだと語りました。

 好調な打撃とともに、1週間後のマウンドでどんな投球を見せるか、も注目されます。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。