エンゼルスの大谷翔平は12日(日本時間13日)、敵地で行われたアストロズ戦に「2番、指名打者」で出場し、六回に放った右中間フェンス直撃の二塁打の打球速度が118・3マイル(190・4キロ)を記録しました。これは、ヤンキースのスタントンが6月14日のメッツ戦でマークした118・3マイルの三塁ゴロと並び、今季ア・リーグトップタイでした。

 ナ・リーグでは、現在42本で大谷を2本上回る本塁打を記録しているブレーブスのオルソンが4月11日のレッズ戦で、4号本塁打を放った際に118・6マイル(190・9キロ)をマークしており、大谷は両リーグ2位タイとなります。

 大谷自身の記録は、2022年4月10日のアストロズ戦に放った119・1マイル(191・7キロ)の二塁打が最速。2位が21年4月12日のロイヤルズ戦で記録した119マイル(191・5キロ)の二塁打。

 メジャー歴代トップは、パイレーツのクルーズが22年8月24日のブレーブス戦で記録した122・4マイル(196・9キロ)の右翼フェンス直撃の単打。それまでの記録はスタントンが2度記録した122・2マイル(196・6キロ)でした。

 大谷は渡米1年目の18年は最速113・9マイル(183・3キロ)。19年9月に手術した左ひざが完治し、下半身の筋力強化でパワーが増したた21年から、さらにスピードアップしました。

 ただ、大谷の打球速度ベスト3は、すべて二塁打。もしかしたら、本塁打となる打球角度より少し低い方が打球速度が上がるのかもしれません。本塁打王を狙う大谷にとって「打球速度が早ければいい」と単純に言えないところが、難しいところです。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。