米大リーグ、エンゼルス対ジャイアンツ戦が8日(日本時間9日)、エンゼルスタジアムで行われ、エンゼルスが大谷翔平の先制打をきっかけに7-5で勝ち、連敗を7で止めるとともに、8月初勝利を挙げました。
エンゼルスは一回、無死二塁から大谷が中前打を放ち、先制。この一打をきっかけに、エンゼルスはこの回計4点入れ、その後も着々と加点し、接戦を制することが出来ました。
大谷は6月、7月と連続してア・リーグ野手部門の月間MVPを受賞したように、本塁打も適時打もこの2か月間は多く出たように思われています。しかし、意外なことに、得点圏に走者を置いての適時打は、6月28日のホワイトソックス戦以来、実に41日(33試合)ぶりだったのです。その間、大谷は得点圏の打席では10打数無安打と、意外な数字が出ています。
ただ、それ以上に驚くのが、33試合で10打席しか勝負してもらえなかったことです。この間、33試合での打率は3割1分9厘、30四球(申告敬遠11)、12本塁打、18打点、出塁率は4割6分6厘と跳ね上がります。決して調子が悪かったわけではないのです。
走者が「一、二塁」、「一、三塁」、「二塁」、「二、三塁」、「三塁」、「満塁」という「得点圏」にいる場合、申告敬遠以外の時も、ほとんどが「歩かせてもかまわない」、「本塁打だけは絶対に防ぐ」と、外角へ逃げるボール球が主体の投球となります。大谷も、こうした投球に対しては適時打を打つのが困難というのが「10打数無安打」の理由だったように思えます。
つまり、6月29日以降の大谷の打点は、走者なしか、一塁の場面での本塁打や長打による打点だったことになります。その意味で、久々の「得点圏に走者を置いての大谷のタイムリー」は、チーム全体を乗せていく起爆剤になったようで、それが一回の4点やその後の追加点、さらに連敗を7で止める原動力になったような気がしました。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。