第105回全国高校野球選手権第3日は8日、甲子園球場で1回戦4試合が行われ、第1試合は花巻東(岩手)が4-1で宇部鴻城(山口)を破りました。4年ぶり11度目の出場となった花巻東は、8年ぶりに甲子園で校歌を斉唱することができました。

 花巻東の主砲・佐々木麟太郎の父親は、同校の佐々木洋監督。佐々木監督はブルージェイズの菊池雄星やエンゼルスの大谷翔平を指導した監督。麟太郎は中学時代、金ヶ崎リトルシニアでプレーしていたが、同チームの監督は大谷の父親・徹さん。このため、徹さんは、教え子のプレーを見ようと、この日甲子園を訪れ、声援を送っていました。

 麟太郎は、「3番、一塁手」で出場し、3打数3安打1打点、1申告敬遠四球と、全打席出塁する活躍で、チームの勝利に貢献しました。

 甲子園で花巻東が勝利を飾った直後に、エンゼルス対ジャイアンツ戦が開始。大谷は「2番、指名打者」で出場し、一回、一死後、中前打で出塁すると、すかさず、15個目の盗塁に成功。六回は、この回先頭打者として右中間に安打を放つと、俊足を生かして二塁打とし、クローンの適時打で同点のホームを踏みました。その走る姿は、甲子園の高校球児かと錯覚するほど、「先の塁へ」という気持ちが前面に出たものでした。

 チーム114試合目での「40本塁打、15盗塁」到達は、大リーグ史上最速となりました。これまでの最速記録は1998年のケン・グリフィーJr(マリナーズ)の117試合目でした。

 結局、この試合は4打数2安打で、打率も3割8厘に上げました。しかし、チームは3-8で敗れ、7連敗。このままでは、地区優勝はもちろん、ワイルドカード争いの圏内から零れ落ちてしまう可能性が高まってしまいます。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。