大リーグ・オリオールズの藤浪晋太郎は6日(日本時間7日)、本拠地で行われたメッツ戦の八回、4番手で登板。日本人投手最速の102・6マイル(165・1キロ)を記録するなどで、1イニングを三者凡退に仕留め、移籍後初ホールドをマークしました。
2点リードの八回、藤浪はこの回先頭の3番アロンソに速球でファウル、スライダーで空振り、スライダーで見逃しの三振。4番スチュワートには速球空振り、速球空振り、この日最速の165・1キロの速球で空振りの三振。5番ナルバエスも速球でファウル、シンカーでストライク、速球で遊飛。強力な中軸打線を9球全てストライクゾーンの投球で三者凡退に仕留め、防御率は7・76となりました。オリオールズのバイド監督も「フジ(藤浪)はすごいピッチングだった」と、讃えていました。
映像解析のスタッツキャストが導入された2015年以降、日本人メジャーで100マイル(160・9キロ)超えを計測したのは、藤浪とエンゼルスの大谷翔平だけです。大谷は22年9月10日のアストロズ戦で記録した101・4マイル(163・2キロ)が最速です。
日本のプロ野球では、165キロが最速で、16年の日本ハム時代の大谷翔平と、今季の佐々木朗希(ロッテ)が記録しています。「165・1キロ」は、プロ野球の最速記録をも上回る、日本人最速の速球となりました。
ちなみに大リーグの最速記録は、10年9月24日のパドレス戦でアロルディス・チャップマン(レッズ)が記録した105・1マイル(169・1キロ)。
オリオールズは4連勝で、ア・リーグ東地区2位のレイズに3ゲーム差を付けて首位の座をキープしています。藤浪はア・リーグ西地区最下位のアスレチックスからの移籍で、「世界一」という目標を十分意識しての登板が続いています。これが、球速にも制球力にも良い結果を出す要因となっているようです。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。