大リーグ・パドレスのダルビッシュ有は4日(日本時間5日)、本拠地で行われたドジャース戦に先発し、7回、82球、5安打、4三振、無四球、2失点と好投。3-2と1点リードの場面で降板したが、後続の投手が打たれ、試合は5-10で敗れました。しかし、この日の4奪三振で、日米通算3159奪三振を記録し、日本のプロ野球で歴代3位の小山正明に並びました。
プロ野球の奪三振数上位3人の投球回、奪三振率を見ていくと、次のようになります。
①金田正一(国鉄=現ヤクルト、巨人)、4490奪三振、5526回2/3、7・31
②米田哲也(阪急=現オリックス、阪神、近鉄=現オリックス)3388奪三振、5130回、5・91
③小山正明(阪神、東京=現ロッテ、大洋=現DeNA)3159奪三振、4899回、5・80
これに対し、ダルビッシュは、プロ野球では1250奪三振、1268回1/3、8・87。大リーグでは1909奪三振、1602回1/3、10・72、日米通算では3159奪三振、2870回2/3、9・90。
一方、大リーグの上位3人を見ると、次のようになります。
①ノーラン・ライアン(メッツ、エンゼルス、アストロズ、レンジャーズ)5714奪三振、5386回、9・55
②ランディ・ジョンソン(エクスポズ、マリナーズ、アストロス、ダイヤモンドバックス、ヤンキース)4875奪三振、4135回1/3、10・61
③ロジャー・クレメンス(レッドソックス、ブルージェイズ、ヤンキース、アストロズ)4672奪三振、4916回2/3、8・55
ダルビッシュで特筆されるのは、奪三振率。日本ハム時代の「8・87」は、金田、米田、小山の伝説の3投手を上回っています。また、メジャーでの「10・72」も、ライアン、ジョンソン、クレメンスの剛速球投手3人よりいい記録を残しています。
ただ、ダルビッシュの上を行くのが大谷翔平(エンゼルス)の奪三振率。プロ野球では624奪三振、543回、10・34。大リーグでは601奪三振、474回1/3、11・40。日米通算では1225奪三振、1017回1/3、10・84。
「野球は記録のスポーツ」と、よく言われるが、まさに「三振」の数字だけをとっても、興味津々の記録が出てきました。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。