26日(日本時間27日)に開催予定だった米大リーグ、タイガース対エンゼルス(デトロイト・コメリカパーク)は、荒天のため中止となりました。代替試合は翌27日(同28日)にダブルヘッダーで開催され、エンゼルスの大谷翔平は第1試合に投打の二刀流で先発登板することになりました。
大リーグは屋根付き球場が少なく、天候によって日程が左右されることがよくあります。そのうえ、4月から9月の180日強の間に162試合もの過密日程をこなさねばならないため、中止の場合はダブルヘッダーを組む場合がよくあります。
珍しい例として、2000年と03年のヤンキース対メッツ戦の「ニューヨーク対決」は、雨天中止で日程未消化の試合が発生したために、第1試合はヤンキースタジアム、第2試合はシェイスタジアムで行われました。第1試合終了後、選手はニューヨーク市警察交通部隊に先導されて移動。観客は、両球場が結ばれている地下鉄を利用し、文字通り「サブウェイ・シリーズ」となったことがあります。
トリプルヘッダーも過去3度行われています。最後に行われたのは1920年10月2日のパイレーツ対レッズ戦だったが、現在は米国労働基準法により禁じられています。
一方、日本のプロ野球は屋根付き球場が多いことや、試合数が143試合と大リーグほど過密でないため、ダブルヘッダーは少なく、最後に実施されたのは、1998年10月10日の横浜スタジアムで行われた横浜(現DeNA)対中日戦で、四半世紀実施されていません。
印象に残るのは、88年19月19日に川崎球場で行われたロッテ対近鉄(現オリックス)戦。近鉄が連勝すれば優勝が決まり、1試合でも負けか引き分ければ、西武が優勝するというダブルヘッダー。第1試合は近鉄が勝ち、第2試合は4-4のまま延長戦となり、当時の規定で、「試合時間4時間を超えると新しいイニングに入らない」に沿って、十回時間切れ引き分けで、近鉄が優勝を逃したケースでした。
大谷は当初、28日(同29日)のブルージェイズ戦に先発登板する予定だったが、エンゼルスのネビン監督は「翔平と話して、ダブルヘッダー2試合とも指名打者で出場した後にトロントへ移動しての先発登板は、負担が大きいということだったので、ダブルヘッダー第1試合の先発登板にする」と明かしました。第1試合の開始時間は27日午後1時10分(同28日午前2時10分)。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。