米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平は25日(日本時間26日)、敵地のタイガース戦に「2番、指名打者」で出場。この日も2四球と「四球攻め」に遭い、今季62四球で、ア・リーグトップになりました。36本塁打、7三塁打に続き、投打の二刀流ながら、打撃三部門で1位です。試合は延長十回、エンゼルスが7-6で競り勝ちました。

 「四球数と本塁打数」は、切っても切れない相関性があります。

 通算四球数の1位はメジャートップの通算762本塁打、シーズン73本塁打を記録したバリー・ボンズ(ジャイアンツなど)の2558。2位は3055安打、297本塁打、1406盗塁など「メジャー最高のリードオフマン」と称されたリッキー・ヘンダーソン(アスレチックスなど)の2190。3位は714本塁打のベーブ・ルース(ヤンキースなど)の2062。

 年間記録では、ボンズが1位~3位を独占し、2004年の232、02年の198、01年の177の順位となっています。4位はルースが1923年に記録した170となっています。

 日本のプロ野球では、通算四球数は1位が通算868本塁打の王貞治(巨人)の2390、2位が510本塁打の落合博満(ロッテなど)の1475、3位が476本塁打の金本知憲(広島など)の1368。年間記録も王が1位~3位を独占し、1974年の158、66年の142、65年の138。4位タイが67年の王と、通算262本塁打の丸佳浩(巨人)の2018年の130となっています。

 ボンズについては、こんなシーンがありました。1998年5月28日のジャイアンツ対ダイヤモンドバックス戦。8-6でリードしていた九回裏、Dバックスのバック・ショーウォルター監督は、二死満塁でボンズに対し敬遠四球。結局、次打者を打ち取り、Dバックスの賭けは成功しました。ボンズの例も含め、「満塁敬遠」は6度記録されています。

 大谷も、今後さらに四球は増えていくと思われるが、ボンズも王も、「四球攻め」の中で、本塁打王を何度も獲得しています。「ストライクだけを打つ」ことを続ける限り、大谷も2人の偉大な打者の記録に近付いていけるでしょう。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。