米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平は15日(日本時間16日)、エンゼルスタジアムで行われたアストロズ戦に「2番、指名打者」で出場し、3点リードされた九回、この回の先頭打者として33号本塁打。このアーチを口火に計3点入れ同点とし、延長十回にサヨナラ勝利を収めました。エンゼルスは連敗を6で止め、借金を1に縮めました。
アストロズは七回、一挙5点加え、リードを6点に広げました。しかし、エンゼルスはその裏、ネトの2ラン、ムスタカスの3ランなどで6点入れ、同点。追いつかれたアストロズは八回に2点、九回に1点入れ、エンゼルスは3点リードされた状況で最終回を迎えました。
この回先頭の大谷は第4打席まで3三振に二塁ゴロと、それまでのチームの9点に全く絡んでいませんでした。相手投手は絶対的守護神のプレスリー。カウント1-1からスライダーを弾き返すと、打球は中越え本塁打。6連敗で沈滞ムードだったエンゼルだが、この一発で雰囲気が一変。連打と四球の無死満塁から、捕逸で1点差。さらに一死二、三塁でレンフローの中前打で再び同点。
延長に入ってもエンゼルスの上げ潮ムードは変わらず、一死二塁で大谷は申告敬遠され、一、二塁のサヨナラ機。ここでウオードの二塁ゴロを捕ったデュボンが併殺を狙って二塁へ送球し、2アウト。二塁ベースを踏んだケッシンジャーは一塁へ送球したが、大きくそれて、幸運なサヨナラ勝利を、エンゼルスはつかみました。
両チームとも先発全員安打という乱打戦。その中で、九回まで唯一無安打だった大谷が、自身とチームのモヤモヤを吹き飛ばすメジャー通算160号で、崖っぷちのチームに勝利を呼び込みました。
大谷の打撃成績は、33本塁打で2位に7本差の1位、打点は1位に7点差の2位、打率は1位に2分1厘差の6位。この日の試合で改めて感じたように、エンゼルスが巻き返す原動力は大谷一人にかかっている、と言っても過言ではありません。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。