米大リーグ、エンゼルス対マリナーズ戦が10日(日本時間11日)、エンゼルスタジアムで行われ、エンゼルスは登板翌日の大谷翔平選手が本塁打王争いでトップに1本差に迫る18号2ランを放ったものの、2-6で敗れ、連勝は5で止まりました。

 エンゼルスは3点先取された三回、二死一塁で大谷が第2打席に立ちました。1球目の内角低めのスライダーを空振りした後の2球目、ブライアン・ウーとトム・マーフィーのマリナーズバッテリーは同じコースに同じ球種を投げるという意表を突く投球でした。しかし、大谷はこれを読んでタイミングよく芯で捉えると、打球速度165・8キロ、飛距離122メートルの当たりが右翼席に吸い込まれ、1点差に迫りました。この一発で自身の連続安打も今季最長の7に伸ばしました。

 それにしても、先発投手の通常のパターンは、登板前日は軽い調整、翌日は軽いトレーニングだけで後は休養ーーが一般的だが、大谷は前日も翌日も指名打者でフル出場し、しかも好成績を残しています。 

 最近3年間の大谷の登板前日、当日、翌日別に打撃成績を見ていくと、以下の通りになります。

 2023年は、前日が43打数8安打、打率1割8分6厘、本塁打2,打点7。当日は51打数20安打、打率3割9分2厘、本塁打2,打点8。翌日は39打数10安打、打率2割5分6厘、本塁打3、打点8。

 2022年は、前日が83打数23安打、打率2割7分7厘、本塁打3、打点14。当日は101打数26安打、打率2割5分7厘、本塁打2、打点15。翌日は69打数23安打、打率3割3分3厘、本塁打7,打点13。

 2021年は、前日が76打数22安打、打率2割8分9厘、本塁打8、打点14。当日は60打数14安打、打率2割3分3厘、本塁打3、打点8。翌日は69打数20安打、打率2割9分、本塁打9、打点19。

 傾向として、過去2年間は当日がもっとも悪かったが、今年は当日が最もいいのが特徴。本塁打に限って言うと、前日、当日、翌日とも2本以上と、すべてで複数本打っていることです。しかも、今年はまだ13度の先発なのに、既に2本以上打っています。大谷に望むことは、「故障なくプレーを続けてほしい」だけです。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。