米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平選手は9日(日本時間10日)、エンゼルスタジアムで行われたマリナーズ戦に「2番、投手」の二刀流で出場しました。投手としては、今季100奪三振は記録したが、2ランを含む3失点の同点の場面で交代し、6勝目は逃しました。打撃は、17号2ランを含む4打数3安打で、「あと三塁打が出ればサイクルヒット」という今季4度目のケースを迎えたが、四たび逃しました。

 大谷は一回、二死一塁からケリニックに2ランを浴び、2点先取されました。しかし、大谷はその裏、大きく空いた三塁に内野安打。三回、投手としてロドリゲスから三振を奪い今季100奪三振に到達しました。その裏、二死一塁から、バックスクリーンはるか頭上に打球速度181・7キロ、飛距離134・1メートルの特大2ランホーマーを放ち、同点。四回にはエンゼルスがレンヒーフォの適時打で1点勝ち越し、大谷は勝利投手の権利をかけて五回のマウンドへ。

 しかし、一死一、二塁からフランスに適時打を打たれ、同点。大谷は3安打、6三振、6四死球で球数97となったため、五回を投げ終えて降板、6勝目は逃しました。だが打撃ではその裏、二死一塁から左中間二塁打を放ち、あと三塁打を打てば、メジャー史上初となる「先発投手としてサイクル安打達成」のチャンスを得たが、七回の第4打席は一塁ゴロに倒れ、快挙達成は逃しました。それにしても、「あと一歩でサイクル安打」は今季4度目で、そのうち3度は先発投手の時。

 一方、サイクル安打とは別に、大谷は登板試合に今季4度目の3安打以上を記録したが、これは左腕としてメジャー史上最多の363勝をマークした殿堂入りのウォーレン・スパーン投手(ブレーブス)以来、65年ぶりの記録となりました。

 また、打者としての17号本塁打は、首位に2本差の2位タイとなったが、大谷とともに2位タイのヨルダン・アルバレス選手(アストロズ)は9日(同10日)、わき腹の違和感のため、10日間の負傷者リスト(IL)に入ったと、球団から発表されました。19号で1位のアーロン・ジャッジ選手(ヤンキース)も右足の親指を痛めて4日(同5日)に10日間の負傷者リスト(IL)に登録されており、大谷は本塁打を量産して、2人を引き離すチャンスを得たと言えるが、さてどうなりますかーー。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。