米大リーグ、エンゼルス対カブス戦がエンゼルスタジアムで行われ、エンゼルスがリード・デトマーズ投手(23)の今季初勝利など「初尽くし」で、前のカードから4連勝を飾りました。
デトマーズは、2年目の昨季、ノーヒットノーラン試合を含む7勝6敗、防御率3・77の成績を残し、大谷翔平選手に次ぐ先発の柱として期待されていました。しかし、今季は好投すれば味方打線が得点を奪えず、打線が奮えば自らが失点を重ねる悪循環で、この試合の前まで、10試合に先発し、0勝5敗、防御率5.15。
それだけに、デトマーズが早く初勝利を飾り、先発ローテーションの一角として勝利を重ねることがチームのプレーオフ進出の絶対条件として、フィル・ネビン監督はマウンドに送り出しました。デトマーズは二回、二死二塁から左翼線に適時二塁打を打たれ、1点先取されました。しかし、その後は丁寧にコーナーに投げ分け、六回、二死一、三塁の場面で、クリス・デベンスキー投手に託し、1点リードのまま降板。デベンスキーは後続を抑えました。
エンゼルスの攻撃面で反撃ののろしを上げたのは、ジョー・アデル選手(24)。前日、今季初めてメジャー昇格し、この試合が初スタメン。「6番、右翼手」で出場し、1点先取された二回、この回の先頭打者として、1ストライクから左腕のドルー・スマイリー投手の高めのツーシームを完ぺきに捉えました。打球速度188・6キロで飛び出し、飛距離137・5メートルの特大弾が左翼ポール際に飛び込み、今季初打席で初安打、初本塁打、初打点をマークしました。
昨季、自己最多の88試合に出場したが、今季は3Aで開幕を迎え、55試合で打率2割7分8厘、18本塁打、43打点の好成績を残し、メジャー昇格。この同点弾で打線は活気付き、この回、さらに犠飛で勝ち越し、六回には二死一、二塁から重盗と相手失策という機動力で1点追加。
これで対カブス戦3連戦3連勝したが、インターリーグのカブス戦での同一カード3連勝は、エンゼルス初の出来事でした。
期待の先発投手に初勝利が付き、期待の若手が初打席初本塁打を放ち、初のカブス戦3連勝ーーと、エンゼルスにとって今季のトピックとなる「初尽くしの4連勝」だったことは間違いないでしょう。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。