27日、甲子園球場では阪神ー巨人の伝統の一戦、神宮球場では早慶戦が行われ、プロ野球、大学野球で最も歴史があり、人気もあるチーム同士の対戦に、試合だけでなく応援合戦にも熱が入っていました。

 甲子園球場では、今季両リーグ最多の42,620人の観衆が訪れました。試合は、阪神・大竹耕太郎投手、巨人・フォスター・グリフィン投手の投手戦となり、3-2で阪神が勝ち、大竹に軍配が上がりました。大竹は早大から2017年度のドラフト会議で、ソフトバンクの育成選手4巡目指名で契約し、背番号は「133」。ソフトバンク時代5年間では10勝9敗と思うような結果を出せなかったため、22年12月9日、初めて実施された現役ドラフトで阪神に移籍という、苦労続きの野球人生でした。

 ところが阪神の水が合ったのか、今季は絶好調。この日も7回投げて6安打、7三振、無四球の失点ゼロ。七回裏の攻撃で代打を出されたが、打線が踏ん張って3点入れ、結局、ハーラートップの6勝負けなし。これで今季は7試合の登板で、44回3分の2投げて被安打33、被本塁打0,失点、自責点とも2で、防御率は驚異の0・40です。

 神宮球場では、大竹投手の母校・早大が5-3で慶大に勝ったが、興味深かったのは、早慶ともに優勝の可能性がないのに、26,000人もの観衆が詰めかけたことです。これは、コロナ禍で応援の自粛が続いていたたため、2年生から4年生は「華の早慶戦」を一度も経験していませんでした。それが今年は声出し応援が解禁され、それを目当てに多くの学生が訪れたのです。校歌や応援歌を肩を組みながら合唱する姿が神宮の杜に帰ってきたことは、喜ばしいことです。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。