エンゼルスの大谷翔平選手は30日(日本時間1日)の敵地で行われたブルワーズ戦の三回、第2打席で元ソフトバンクの右腕・レイ投手が投げた内角カットボールを高々と打ち上げました。打球はバックスクリーン右へ舞い落ち、4試合ぶりの7号ソロホーマーとなりました。

 打球速度は183・9キロ、飛距離125・9メートル、打球角度39度。滞空時間6・98秒は今季メジャー最長で、データ解析ツールであるスタットキャストが導入された2015年以来、球団最長記録となりました。米放送局「Fox Sports」は「ショウヘイ・オオタニの打球は月へ」と、称賛していました。

 プロ野球では、高く舞い上がる美しいホームランを打つ打者として、右打者では田淵幸一さん、左打者では門田博光さんが、かつて挙げられていました。一瞬で外野スタンドに突き刺さる弾丸ライナーのホームランは度肝を抜かれる感覚ですが、夜空に舞い上がる打ち上げ花火のようなホームランは、長い時間楽しめる「野球の華」として称えられるものです。

 大谷のこの日のホームランは、「ホームランのアーチスト」と言われたこの2人と同等か、それ以上の輝きを放つ美しいホームランでした。

    ◇◇◇◇

1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。