巨人の秋広優人選手(20)は29日の巨人ー広島戦(東京ドーム)の七回、一死無走者の場面で、松本竜也投手の初球のカーブをフルスイングすると、打球は巨人ファンで満員の右中間席中段に突き刺さりました。秋広は「入ってくれと願いながら走っていました。素直にうれしいです。これからも打てるように頑張ります」と、初々しいコメントを残しました。
秋広は千葉県船橋市出身で、小学校卒業時に慎重1メートル80、中学卒業時は1メートル98と、小さいころから大柄でした。東京・二松学舎大付属高校時代は、高校通算23本塁打をマークしたが、2年の秋からは投手も兼ね、最速144キロを記録。2020年10月に行われたドラフト会議では巨人から5位指名されました。巨人の日本人選手で2メートル超えは、馬場正平選手(その後プロレスラー)以来でした。背番号は1年目は「68」だったが、2年目から松井秀喜さんが付けていた「55」に変わりました。
プロ1年目は一軍での試合は1試合かつ1打席のみで、左飛に終わりました。2年目は一軍の出場はなかったが、イースタン・リーグでは98安打を放ち、最多安打を記録しました。今季は開幕こそ二軍スタートだったが、4月18日に2年ぶりに一軍に昇格し、22日のヤクルト戦の第1打席でプロ初安打、初打点をマークしました。
巨人は、29日の試合、中田翔選手のサヨナラ2ランで4-3の勝利を収めました。この勝利の起爆剤となったのは秋広の一発だったことは間違いないでしょう。秋広がかつての松井選手のように本塁打を量産できる選手に成長していけば、チーム浮上のきっかけになることは間違いなく、久々に登場した巨人の大型若手スラッガーに大きな期待が寄せられます。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。