25日(日本時間26日)の米大リーグの試合で、レッドソックスの吉田正尚選手は4打数2安打と結果を残したが、エンゼルスの大谷翔平選手、カブスの鈴木誠也選手とも4打数無安打と、バットは湿りがちでした。しかし、大谷は足で、鈴木は好守でノーヒットの分をカバーしました。

 エンゼルスの五回の攻撃で、一死一塁から大谷の当たりは二塁ベース真後ろにいたアスレチックス・スミス遊撃手の所へ強いゴロ。スミスは併殺を狙ってすぐに二塁ベースを踏んで素早く一塁に送球したが、大谷の足が一瞬早くセーフ。続くレンドーンの打席で大谷は二塁盗塁に成功。レンドーン四球の二死一、二塁から、今度はダブルスチールを試み、大谷、レンドーンともセーフで二、三塁とチャンスを広げました。結局、この日の大谷は4打数無安打に終わったが、盗塁を2個決め、今季の盗塁数は3となりました。

 今季の大リーグは、一、二、三塁のベースのサイズが、これまでの「15×15インチ」から「18×18インチ」と大きくなりました。野手と走者の衝突による故障を防ぐことが主目的だったが、一、二塁間と二、三塁間の距離は11・43センチずつ短くなり、わずかだが盗塁を試みる走者には有利となりました。

 また、投手の牽制は1打席当たり2回までで、3回目はアウトにできないとボークとなり、走者に一つの塁が与えられることになりました。これは試合時間短縮が主目的だったが、これも盗塁を試みる走者に有利となりました。

 大谷は「投げて、打って」の二刀流だけでなく、「走って」の三刀流でファンを引き付けています。今季は「勝利数、防御率」などの投手部門や「打率、打点、本塁打数」などの打撃部門の数字に加え、ルール改正により増えることが予想される「盗塁数」にも注目されることになるでしょう。

 カブスの四回の守備で、鈴木はパドレス・ボガーツ選手の右翼へのライナー性の打球に対し、背走しながら最後はフェンスにぶつかりながらも好捕しました。

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 1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。