2日午前5時過ぎ(日本時間)のアスレチックスーエンゼルス戦では、藤浪投手対大谷選手の対戦がありました。両者は、野球ファンなら多くの人が知っているように高校時代、それぞれ大阪桐蔭、花巻東のエースとして2012年の春の甲子園大会で対決しました。その時は大谷が藤浪から本塁打を放ったが、試合は藤浪が投げ勝ち、大阪桐蔭が制しました。
それから11年目。舞台を甲子園から米国に移し、2人が対戦するとは11年前は誰も予想していなかったが、実現しました。大谷がこの日は投手ではなかったため、投げ合いこそなかったものの、2打数1安打、1打点。試合もエンゼルスが大勝し、今やMLBのトップ選手となった大谷が、メジャー1年目の藤浪に貫録勝ちしました。
一方、午後1時から始まった巨人ー中日戦では、2014年夏の奈良県大会決勝で対戦した2選手が先発出場しました。2人は、巨人の岡本と中日の福永で、全国的な知名度があった岡本を擁する智弁学園が福永がいた天理を破り、甲子園出場を決めました。
高校卒業後、即巨人入りした9年目の岡本は、5年連続30本塁打を達成し、WBCでも中心選手になるなど成長してきました。これに対し、福永は専修大学、社会人野球の日本新薬を経てプロ入りしたため、26歳の遅咲きのルーキー。ともに内野手のため、「直接対決」こそなかったものの、2安打ずつ放ちチームに貢献しました。試合は3-2で巨人が勝ち、同店の七回の先頭打者二塁打を放って得点につなげた岡本に軍配が上がったと言えるでしょう。
前日には春の選抜高校野球で、山梨学院が春夏通じて山梨県勢初の優勝を決め、大いに沸きました。プロ野球でも大リーグでも、選手の高校野球時代の話題が取り上げられることがよくあります。やはり、選手はもちろん、野球ファンにとっても高校野球は原点であることは間違いないと思います。
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1984年の王監督の時から藤田、長嶋、原監督の時代まで20年以上、巨人を担当した某新聞社運動部元記者。