『輸血100単位』

この言葉から、壮絶な現場であったことが容易に伝わってくる。

 

開胸心マをしながら出血点を探り、止めても止めても、凝固能が低下してきて止まらない。

同じ外科系医師として、リアルにその光景が思い浮かび、胸が苦しくなった。

 

救急の現場は、一瞬の高揚感と果てしない虚無感が共存し、真面目な方ほど病みやすい傾向がある。

どうか、ご自分たちを責めることはなさらないでいただきたい。

 

医療に休みはない。

日々の慌ただしさだけが、彼らの心を癒すことができるのかもしれない。