夢の軌跡… | The Sam's Room

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神戸市立博物館に…。

松方コレクション展に行って参りました。




なんやそれ?
松方コレクション?


ナンか集めてんのか?
切手、おもちゃ、ポケモン?


シラー


ちゃいます。
コレクション=集めてる、といってもハンパなもんじゃ無い。


ロシアのシチューキン、
アメリカのバーンズ
そして、日本の『松方(まつかた)』
これが世界3大コレクション。


美術界では知る人ぞ知る、
知らん人は知らん!?  
アタリマエ…


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このオッサンが『松方幸次郎』。

かの有名な川崎重工の初代社長さんだったオッサン。

彼の職歴はスンゴイ。
川崎造船所(現・川崎重工業)初代社長に就任後、
神戸新聞、九州電気軌道(現・西日本鉄道)、神戸瓦斯(現・大阪ガスの前身)などいろ~んなトコの会社の社長になっちゃったオッサン。

そして衆議院議員にもなっちゃったというスンゴイ人。






そんなやり手でお金持ちなオッサンだったそうな。

お金持ちといえば、ワケワカメナ、花札…、ちゃう、『トランプ』!?

あのオッサンもお金にモノを言わせて、な、な、なんとぉ~次期アメリカ大統領になるという離れ業を成し遂げちゃったけど(ホンマにアメリカの選挙民というのはアホやな!?)、
この松方のオッチャンは美術の世界で離れ業。

資材を投じて大正5年から、昭和2年までの約10年間に、
ヨーロッパで、な、な、なんとぉ~、一万点にも及ぶ美術作品を収集したというお方。

西洋の絵画、彫刻など約2000点に加え、日本から流出していた浮世絵8200枚を加えると、
その数1万点!!!!

コロー、クールぺ、ロートレック、ピカソにロダン、はたまた北斎に歌麿。





でも、なんで大会社の社長さんが美術品を?

基本的な疑問…

そのコタエは…


日本人に本物の美術作品を見せたい



スンゴイ夢ですねぇ。

そのエピソードのひとつ。
松方シャチョさんが印象派の巨匠『モネ』のアトリエを訪ねたとき、こう言ったそうです。
「あなたの素晴らしい絵を、日本の貧しい画学生に見せたい」…、と。
シャチョさんは社会的使命であると熱く語り、そんな熱意にモネは手元に残していた作品を遂に手放した…というお話も残っているそうです。

タダの金持ちの趣味…、ということでは無かったのですね。




ついでにシツコクお話しを続ければ…、

なかなかこうゆうコトは続かないモノで、世界恐慌が昭和2年に起こり、
彼の会社『川崎造船所』も経営危機に追い込まれ、
せっかくのコレクションも銀行の担保となり結局薬局放送局…、散逸してしまうという結末。

残念無念でしたでしょうねぇ…。

でも、フランスに接収されていた約370余点もの絵画、彫刻コレクションについては、
第二次大戦後にスンゴイ交渉の結果、昭和26年のサンフランシスコ講和条約によって、
19点の作品を除いて、昭和34年に日本へ寄贈返還されることになったのです。

これは儲けもん!?

でも、さすがにゲ~ジュツの国のおフランスざんす…。

こんな条件を日本に突きつけたそうでございます。


返してあげるよ。
でもなぁ~、タダで返すというわけにはイカンで。
条件がありまんねやわ。
アンタの国でこの返す作品で『美術館』を作りなはれ!
作ったら返してあ~げるぅ~!


と言ったとか。

それで出来たのが、かの『国立西洋美術館』だったと言うからオドロキモモノキ山椒の木。

スンゴイ話しですなぁ…。


にひひ


そんなこんなの松方コレクション展。

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ほな、展覧会に入りましょか。


入り口付近で佇むワタシ!?



いやぁ~、随分久しぶりなのですねぇ、こうゆう展覧会に来るのは。

ナンや時間が無くて、仕事三昧の日々なのですから。
タマにはこうゆうこともしないと心がすさんでしまうし。






…ちゅうことで、

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  松方幸次郎のおっさんの夢の軌跡を観てしんぜよう。


ロートレック
セザンヌ
モロー
ロダン

ほぉ~、スンゴイね。

でも、笑っちゃったのが『松方コレクション形成時代のフランス絵画の名品』という第4部の展示コーナー。
もし、松方幸次郎がこれを観ていたら多分収集したであろうという作品の数々を展示…!?

そんな…
もしかしたら…、
松方さんが買ってたかも…

なぁんて、どうよぉ!?



ま、エエけど…。



松方幸次郎、夢の軌跡…

松方コレクションと称される一大コレクションを形成した大収集家の松方幸次郎の想いが伝わる展覧会でした。
本格的な西洋美術に触れる機会のなかった日本人のために上質の美術作品を日本に紹介したいという松方幸次郎の夢の軌跡。今は散逸されて夢は叶わなかったとはいえ、ここまで出来た財力は彼が偉大な実業家であった証拠ですね。


とにかく…、

世の中には凄い人がいるものです。


こういう機会に触れ、我が身を振り返ると何かしら哀しいものがあります。


凡人の凡人たる所以…。

こうゆう破天荒な、
カネに物言わせてという点もありますが…、

でも、意義ある偉業を成し遂げた松方幸次郎。


タダの凡人のワタシには絶体無理な話ではありますが、


でも、
しかし、
but…


自分自身を振り返った時に、
果たして『ワタシに何が出来たのか』という疑問。

何も出来てないかも!?

そりゃ、偉人でも賢人でも、ましてや金持ちでも無いワタシですし。
こんな偉業は出来ないのはアッタリ前田のクラッカーやけど。

でも、なんか敗北感のようなモノにさいなまれる…。
まぁ、凡人は凡人で良いんですけどね。

高望みはアカン…。


あぁ~、嘆息です。

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  なぁんて、言いながら、
ルイヴィトンの前で買いもしないのに佇む!?

あはは…
別に欲しくも無いけどね。

ヴィトンとかエルメスとか…

一応持ってはいるけど、
こうゆうモノに拘ることもないし、
これがステータスだとも思わない…もん。

持ちモンなんて、世界の一流品と呼ばれるブランドモンより『自分の気に入ったモノ』を持つ方が良いに決まってる! 




…ちゅうことで、せっかくゲ~ジュツに触れたのですから、

気分はそのままに…
せっかくの神戸ですし。


松方幸次郎の夢の軌跡を辿りつつ、ワインでも呑みに行きましょうか…。🍷

そうしよう‼️


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ほな、

また…


チョキ