名所旧跡色々あれど、行きたいところBEST10に必ずノミネートされるンは『京都』ですやろなぁ。
なんかよぉわかれヘンけど『はんなり』という言葉が一人歩きしている京都…
『はんなり』って、上品で明るいという言葉。
京都だけやあらへん… 関西では割とよう使う言葉なんやな、これ。
で、はんなりとした京都…
『はんなり』な京都とはいうものの、上品で陽気で、メッサ明るいトコばっかりやないでぇ。
ウジウジしたトコロもあるし…
そう、それは、宇治(ウジ)… うじうじ…
宇治市…
マンマやな、このダジャレ。
ワカリヤスイと言えばわかりやすいけど…、
アホらしいまでの初級のダジャレやな、さいて~。はんせ~!?
ワカリヤスイと言えばわかりやすいけど…、
アホらしいまでの初級のダジャレやな、さいて~。はんせ~!?
で、『宇治』。京都府宇治市…
何が有名かと言えば、
一に『宇治茶』、二に『平等院』、三に『源氏物語宇治十帖』…かな!?
宇治茶と言えば、日本の高級茶ですな。
平等院と言えば、10円玉に描かれている有名な寺院ですぞ。
宇治十帖と言えば、源氏物語の最後を飾る悲しいオハナシの多い箇所やな。
平等院と言えば、10円玉に描かれている有名な寺院ですぞ。
宇治十帖と言えば、源氏物語の最後を飾る悲しいオハナシの多い箇所やな。
そんなこんなの『宇治』を散歩することにしましょう。
某日、ワタシの友人である老舗のお茶屋さんを訪ねました。
『お茶屋』さんと言っても、チトン シャァ~ン… という舞妓はんなどのいる『お茶屋』さんやのうて、ホンマモンのお茶、すなわち『ティー』でございますぞ。じゃぱに~ずてぃ~。
創業天正年間で、16代目を継ぐという歴史ある宇治茶専門店のシャチョサン。
久しぶりに訪ねたんやけど、元気やろか…
久しぶりに訪ねたんやけど、元気やろか…
おぉ~、元気ヤンな。久しぶりぶり…
彼はスゴイ『茶師』なんですぞ。
ニオイを嗅ぐだけで、産地と出来た月がわかるというス~パ~茶師。
ホンマにわかるンかいな、お茶の出来た月まで?…なぁんてドしろうとのワタシなどは思ってしまうのですが、産地、生産月などをぴたりと言い当てるのにはオドロキモモノキサンショノキ。
ホンマにわかるンかいな、お茶の出来た月まで?…なぁんてドしろうとのワタシなどは思ってしまうのですが、産地、生産月などをぴたりと言い当てるのにはオドロキモモノキサンショノキ。
だから、彼は酒やタバコは一切やらないという…
マネできひんわなぁ、ワタシには。
その茶師のトコロで先ずは一服、お茶を頂くことに致しました。
でも、
しかし、
but…
しかし、
but…
『はい、どうぞ…』とお茶を出してくれるほど甘いことおまへん。

その使うお茶ッ葉が、
な、な、なんとぉ~、1kg5万円もする超超超・高級茶葉ですぞ。
これを石臼でゴリゴリと挽くのです。
廻す速度は速くてもダメ、遅くてもダメ…
ムズカシイナァ…
挽き終えたら、そのお抹茶を使って、自分でシャカシャカ…
スナップを効かせて茶筅でシャカシャカ…
このシャカシャカをうま~く素早くすることでクリ~ミ~な泡が立ってお茶がマイルドに美味しくなるのでございますな。
で…、
最後に『の』の字ををかいて、
スッと茶筅を真上に静かに上げれば…
で・き・あ・が・り…
難しいことはございません。

ご主人が手ほどきしてくれますよ。
エエもんですなぁ、自分でたてて飲むお抹茶…
おいしゅうございます。
16代目、久々ですなぁ。奥さんも元気でよろしいなぁ。
商売繁盛ですやんか。
ここの煎茶もとっても香りが高くて美味しいので5袋も買っちゃいました。
ご近所の方にお土産です。
そう言えば、宇治って『重要文化的景観』、つまり『景色の国宝』に選ばれている地域なんですよ、知ってました?
そんな話しは長くなるので止めよ…
そんな話しは長くなるので止めよ…
で、そんなオトモラチに見送られて今度は宇治川の方を散策…

宇治橋のたもとには、『紫式部』嬢が座っておられますぞ。
紫式部といえば世界に誇る『源氏物語』の作者。
で、宇治と言えば『源氏物語・宇治十帖』…
源氏物語の第三部ですな。
源氏の子『薫』を主人公にし、舞台を都から『宇治』に移して物語が展開されます。
物語は『光源氏』の死語のお話。薫が実は源氏の子ではないことを知る第四十五帖・橋姫からの物語。
薫を中心に、美しい2人の姫、そして匂宮と美しい姫・浮舟が薫との間で揺れて揺れる不倫物語…
あぁ、哀れ上流社会の複雑な恋愛物語…、ストレートに言えば、乱交&不倫物語…
誰が誰の子か、
誰が誰の目を盗んで逢瀬するのか、
誰と誰が不倫しまくっているのか、
誰が誰の目を盗んで逢瀬するのか、
誰と誰が不倫しまくっているのか、
貴族の不埒な行動が美しい言葉でなにかそれがあたかもキレーな世界のような錯覚に陥るドロドロとした恋愛小説…ナンチテ。

でも、オモロイモンですな『源氏物語』って。
千年もの前の話なのに、男女の関係性は今と全く同じってなぁ…
オモロイモンです…
オモロイモンです…
恋愛の達人『渡辺淳一』さんも、源氏物語についてこう語っておりますな。
『恋や愛に関わる問題は科学のように継承し積み重ねられるモノでは無い。いくら本で読んでも、人に聞いても、説教されてもわからない。それは体験して初めて知り得るモノである。だから源氏物語は今もって光り輝き、男女の恋愛感情は千年を経たいまでも変わらない故、共感でき、理解することが出来る。』
へへへ…
ちょっとうろ覚えで書いたので、ナベジュン(渡辺淳一)が語ったこととはチョット表現が違うかもしれないけれど、ナベジュンさんは確か源氏物語についてこんなにコメントされていたと思います。
ワタシも結構、源氏物語は好きで読んでたりして!? ははは…
さて、その『薫』や『浮船』に思いを馳ながら宇治橋の袂にやって参りました

親柱に書かれている通り、
『うじばし』じゃなくて、
『うじはし』…
宇治川は濁ってはいないから、『ばし』じゃなくて、清く『はし』と濁りません!?
日本三古橋…
瀬田の唐橋、山崎橋とともに日本三古橋だって。
一節によると、646年(大化2年)に初めて架けられたというから、スンゴイ歴史があるな。
大化の改新の2年後やモンな…
宇治橋の上流側の真ん中辺りにある張り出したところを『三の間』と呼びます。
ここは、守護神である『橋姫』を祀った名残とか、豊臣秀吉が茶の湯に使う水を汲ませたところであるとも言われておりますな。

現在でも10月初旬に行われる『茶まつり』でも名水汲み上げの義が行われるところでもありますな。

ここから望む宇治川…
あの『源氏物語』の中のシーンが頭の中をかすめます。
先に見える中州…これも宇治十帖の舞台でもありますな。
『第五十一帖 浮舟』で登場いたします。
あらすじを…
やっとの思いで探しだし、宇治を訪れた『匂宮』。彼は恋しい『浮舟』が住む山荘を訪ね、対岸の小さな庵に誘い出します。二人は小舟で宇治川へと漕ぎ出します。途中の橘の小島に立寄り歌を詠んだのでした。それからの2日間、夢のような時間が過ぎていきました。
まぁ、早い話が『不倫』ですけどねぇ。
ワクワクドキドキの二人の甘~い時間がココで流れたっちゅうことですな。

小舟に乗って宇治川を渡る二人…
その像がコレですな。
「橘の 小島は色も かはらじを この浮舟ぞ ゆくへ知られぬ」
橘の茂る小島の色のようにあなたの心は変わらないかも知れないけれど
水に浮く小舟のような私の身は不安定でどこへ漂ってゆくかも知れません…
水に浮く小舟のような私の身は不安定でどこへ漂ってゆくかも知れません…
でも、
しかし、
but…
しかし、
but…
これはヤバイと思い直した浮船さんは、このことを思い悩みついには自殺する道を選んでしまうのですが…
はたしてどうなる、浮舟の運命…
詳しくは源氏物語をお読みくださいませ…ね。

光源氏の弟である『八宮』の邸宅の地とされておりますな。
そして、神社の前には中州に通じる『朝霧橋』。
渡ってみましょう…

中州の方から宇治神社方面を望んだところです。
この下の川を『浮船』は匂宮とどんな気持ちで渡ったのでしょうかねぇ…
まぁ、架空の話しではありますが!?
で、匂宮が浮舟を小舟で連れ出し、『橘の小島』では舟を止めて、歌を詠みあっている。物語では『橘の小島』は宇治橋の下流らしいですが、今はその姿はなく、幻の島…。
今、宇治橋のすぐ上流の中洲には二つの島があります。宇治橋に近い方を橘島、上流の方を塔の島といい、総称して浮島と呼んでいるそうです。
『塔の島』を散策し、平等院へと続く橋を渡ります。

鵜飼い船が何艘も停まっていました。
夏場になると風流な光景が広がるんでしょうね。
そんなこんなの『宇治ショートトリップ』…
日頃はドタバタですが、源氏物語に思いをはせてゆっくりここらを散策するのもまた一興ですね。
ではでは…