お、お、おぬし…
は、は、はかったな…
は、は、はかったな…
時代劇って面白いな。
最近少ないけど…
時代劇… 大概の場合、最初のシーンは誰かが悪者に斬られたり、娘さんが悪者に追いかけられていたのを助けたりするところから始まるんだな、コレが。
冒頭の台詞も、よくあるパターン。
悪者の計略によって斬り殺される侍…
悪者の計略によって斬り殺される侍…
お、お、おぬし…
は、は、はかったな…
は、は、はかったな…
と、言い残してバタッと倒れる。ようあるパターンやな。

で、今回のオハナシは、コレです。
お、お、おぬし…
は、は、はかったな…
そうです、『はかった』な。
図った、
はかった、
はかた、
博多…
はかった、
はかた、
博多…
ばんざぁ~い!?
『博多』のお話です。
どこが時代劇やねん…って。
ははは…
すまんのぉ。
すまんのぉ。
ダジャレでのスタートは『博多』のオハナシということで、ヨロシク。
博多の繁華街は、ご存じ『中洲川端』。そんなトコロに宿を取り、2日目の夜…
さぁてぇ、今宵は何を食べようかな。
実は、昨夜に目星をつけていたお店があったので、迷わずソコに向かったのです。
泊まっているホテルから歩いて5~6分くらいかな、近いし、何か看板にひかれたし…
泊まっているホテルから歩いて5~6分くらいかな、近いし、何か看板にひかれたし…
そういうチョイスはよく失敗することがあるんだけれど、今回はドナイやろ…
ちょっとワクワク。
で、今宵のお店は、

『博多味処 楠』、活魚料理って書いてるし。
ピチピチとれとれみたいでエエやンか、と思ってやってきたお店。
がらがら…
と扉を開けて入ると、
『ウチは【海亭】です。【楠】は二階で別の店です』
およよ…
どやさ…
どやさ…
そうかぁ、よぉくみると、ホンマ… 違う…
3つの白とブルーの目立つ看板の真ん中に、
『博多馳走に美酒一献 今宵も和みの一時を』
なぁんて地味に書いてるのが『居酒屋・海亭』だった。
あらら…
間違いで入ったけど…
でも、イイや、ココで良い!
コレも何かの縁やないかぁい、ニィちゃん、ココでエエから、座りまっせ!
そんなこんなで看板間違いで入ったお店。
でも、雰囲気はそう悪くなく、小上がりに座って落ち着ける感じ。
で、おしぼりを持ったオニィ~さんがやってきて、
『今日は金曜日なので…』
おっ!
でたっ!
やったぁ!
エエど、エエど。
金曜日やからきっとなんかエエコトあんねんやろな、ワクワク…
『金曜日ですから…』
ふんふん…、ビール1本サービスとか、20%オフとか、お造りサービスとか…
ワクワク
ドキドキ
ドキドキ
『金曜日ですから…』
ふんふん、で、なに? わくわく…
『金曜日ですから、2時間までのご利用となります!』
がっくし…
そ、そ、それかぃぃぃ…
そ、そ、それだけぁぃ…
な、な、なんやてぇ~、金曜日で混むから2時間で席を替われって!?
あ、あ、アホか…
ワシらを2時間で立たせたら損やでぇ、
ワシら、ムッチャ飲むからヘタに入れ替えせんとこのオッチャンらを座らしといたら、
酒をナンボでも飲むンやで。客単価、高いデェ…
などと、ほざいてみても2時間と言うことらしい…
まぁ、エエ…
同行のひとり、中年のオバサマは目を輝かせておりました。
ど、ど、どないしたん…
『この店… エエわぁ…』
ど、ど、どないしたん…
『この店…、イケメンばっかりやンかぁ』
ははは…
そこかぃぃ!
まぁ、確かに若いニィちゃんばっかりで、威勢が良くて愛想が良くて、結構イケメンがおるなぁ。
くだんのオバサンはそれだけで飲んでもないのにヘロヘロになっております。
我々、オッサン2人は…
『放っておこ。飲も飲も』
目がハート型になっている昔のお嬢さんは放っておいて飲みましょ。
ビールをグビリ。
そして、焼酎をロックで。
そして、焼酎をロックで。
もちろん、芋やでぇ…
で、
やっぱりココは博多名物…
やっぱりココは博多名物…

『もつ鍋』でしょう!
2人前でよろしいな。
3人やけど、2人前で十分…
3人やけど、2人前で十分…
酒飲みには、チョット少なめが良いんです。
で、なんか美味しいもんないのぉ? と、くだんの若いお兄ちゃん店員に聞くと…
『ココの名物は【ゴマサバ】です。お勧めです!』
ほほぉ~、ゴマサバかいなぁ…
ワシ、ホンマは【マサバ】の方が好きやねん。コリコリ感というか、食感が違うしな。ゴマサバの方が身がふにゃっと柔らかいんやな。
『でも、お客さん…、ここらではゴマサバなんですよ、美味しいっすよ!』と…
で、くだんの同行の昔のおね~さまは、
『このイケメンくんが言うてるんやで。美味しいに決まってますがな。それ、頼みましょ!』
ははは…
このオバハン…、どうでもええんやで、きっと。
イケメンくんがお気に入りだから、勧めるんやな、きっと…
イケメンくんがお気に入りだから、勧めるんやな、きっと…
なぁんて、苦笑しながらオーダー

海苔とネギに隠れて見えへん…
君は霧隠才蔵か!?
ほりほり…
海苔とネギをほりほりすると…

発掘成功!
でてきましたがな、これが『ゴマサバのお造り』…
ちっちゃぁ~!
まぁ、それは言わんでおきましょ。
でも、やっぱり鯖は鯖…
美味しかったです。
鯖好きとすれば、鯖を生で食べるのは至上の喜びです。
でも、マサバの方が好みだけど…
でも、マサバの方が好みだけど…
で、魚と言えば、これも王様ですなぁ。

キンメのお造り
皮をチョット炙っているのが、余計味を引き立たせますな。
やっぱり美味い!
芋焼酎がススムススム…
おにぃちゃぁ~ん、芋、ロックでおかわりぃ~~~~!

つくねもよろしいな。
味が濃厚でございますぞ。

昔のオネ~サンのチョイスは『白子の天ぷら』…
白子かぁ…
ん~、チョット微妙!?
ん~、チョット微妙!?
ワシら…、共食いやし…!? ナンチテ
で…
博多ですもん、やっぱり『明太子』は外されしまへんな。
でも、だし巻きも食べたいし…
そんな貴方に格好の逸品がありますぞ。
それが…

明太子入りだし巻き…
一度で二度美味しい!
おとくぅ~。
確かに、美味しい。絶妙の塩のバランス、チョットしたプチプチ感と、海の香りがタマリマセブン…
おぉ~いい 、にぃちゃ~ん、芋の焼酎、ロックでぇ~。
もう、何度この台詞を叫んだことでしょう…
ははは…
今宵は楽しいのぉ。
酒を飲んで、美味しいもん食って。
で、今までダァレも居なかった店内は、いつしか空席がなくなりました。満席です。
そりゃ、食べる場所やのにに、『くうせき』がなくなったらアカンな。
食う席、
くうせき、
空席…
くうせき、
空席…
ばんざぁ~い!?
ちゅうことで、満席。
座って1時間40分が経過。
お店のオニィちゃんは
『そろそろラストオーダーです』
『そろそろラストオーダーです』
なぁんてホザキにやってきましたぞ。
まぁ、エエか。
イッパイ飲んだし。
イッパイ飲んだし。
ちょうどエエ、、コレで帰りましょ。
このアッサリと切り上げルンがヨロシおす。
確かに『金曜日なので2時間でお願いします』というはず。
結構繁盛店だったのですな。
■居酒屋 『博多 海亭 (ハカタカイテイ)』
福岡県福岡市博多区中洲4-7-2 黄昏ビル 1F
tel 092-281-6257(予約専用)
お値段もまぁまぁ。
楽しませていただきました。サンキュ。
楽しませていただきました。サンキュ。
(おまけ)
で、後は今宵のお泊まりのホテルへ。
3人で帰りましたが、一旦ホテルに戻り、それぞれが部屋に入りました。
で… ワタシはやっぱり後ろ髪を引かれ続けておりますので…。
幸いシングル・ルームなのを良いことに、ワタシはヒトリ『吉田類』的、繁華街・飲み屋さん街の散策に出ることといたしました。
1人コソコソ、こっそり…
なぁんて…
いや、おのおの方…
放っていくのではなく、ワタシは自分の時間が欲しいのだけです。
他意はございませぬぞ。
け、け、けっして抜け駆けではござらぬ!?
あぁ、酒飲みとは全く情けない動物ですなぁ…
まだ飲みたいか?
そうです…
まだチョットだけ飲みたいのです。
まだチョットだけ飲みたいのです。
そんな気分…
そうなれば、行き先は決まってますがな。
もうおわかりでしょう。
ス・シ・ヤ・サ・ン
夕べも、『俺の割烹』から帰ったけれど、もうチョットと思って、寿司屋でチョイト…
今夜も同じパターンですな。
ははは…
しかも、同じ寿司屋やんか!
で、本日の寿司気分は…

サバ、鮪、貝柱…
いつもは、コハダが必ず入るのですが、今日はチョット気分が違うかな!?
で…

ウニの細巻きと赤貝…
エエ感じや。
そやけど、飲んだ後やし、ちょっぴりオーダーしすぎかも!?
でも、
しかし、
but…
しかし、
but…
これをぬる燗の日本酒でちびちびやりながらカウンターで1人の時間を楽しめるのですから…
あぁ、忙中閑あり…
あぁ、なんか心が穏やかになるな。
なんかお腹がパンパンやけど!?
そんなこんなの博多居酒屋放浪記…
吉田類になりたい中年オヤジは、少しは近づけたとほくそ笑むのでありました。
やっぱり、博多も〆はお寿司でございました。
1人で楽しむ 〆 の寿司。
しめしめ…
ふふふ…
