京都ではんなり… 『虎杖』での夜 | The Sam's Room

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京都いうのはよろしいなぁ。
 
はんなり
 
なぁんていう言葉を使って表すンも『京都』やな。
 
はんなり…
 
なんやそれ? …っておっしゃる貴兄へ。
 
 
はんなり』は、そうやなぁ… あんまりピタッと来る別の表現はないけど、しいて言えば『上品な華やかさ』とでも言うたらエエんやろか。
 
そやけど、京都でも日常会話ではあまり聞いたことないなぁ。
 
昔は『はんなりとしたお人やナァ』とか言うてたそうやけど。
 
ちゅうことは、これは『上品で華やかなベッピンさん』ちゅうことやろな。
 
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上村 松園さんの描きはった『京美人』… 
こういうお人が『はんなりしたお人どすなぁ』ってことやろな。

 
だれや!
そうそう、ワタシのことですかぁ~、ってうなずいてるPCの前の人!
君や! チミぃ~。
 
勘違いしたらアカン…
妄想したらアカン…
 
ははは…
 
なかなか、そういう人は今、見ぃひんな。
快活で聡明な美人というのはたまにお見かけいたしますが、ホンマモンの『はんなりとしたお人』なぁんて滅多におられませんぞ。
 
まぁ、女性だけやのうて… オトコはんもエエのがおりませんけどなぁ。ナンチテ
 
 
 
で、なんの話しや?
 
そ、京都の話しやった。
『はんなり』はもともと『はななり』から生まれた言葉のようで『花のように美しい』という意味らしい。
なんか…
最近、使い方をまちごうてるマスコミ連中も多いような気がしますなぁ…
 
 
そりゃ、どうでもよろし…
 
 
 
京都、
はんなり…、
やっぱりこういう言葉の似合うのも京都ですなぁ。
 
 
 
てなてなことで、今宵は京都の夜をゆっくり…
京都の夜をはんなりと…

というお話に行かせてもらいましょ。
 

『はんなり』から話しは一挙に飛んで、『呑兵衛』のお話になりますけど、よろしおすかぁ…
 
今日の今日とて、吉田類のマネしゴンボのような居酒屋放浪記…
いや…、チョットちごうてるんは、仕事や会議などでタイヘンお世話になっております大事な方をお連れしてのお食事兼飲み会。
 
ということで、京都らしいところがヨロシおすなぁ…と、やって参りましたのは、京都の台所と言われる『錦』から麩屋町通りを少し上がったところにひっそりと佇む町家のお店。
 
 
イメージ 2『虎杖』さんと申します。
 
京都市中京区麩屋町通り錦小路上ル   
電話:075-221-3976
 
見た目はチョットわかりにくい。
 
建物の路地を入っていく感じですな。
 
看板ないとこの先にお店があるのかわかんない。
看板も目立たないので、初めてだったらきっと素通りしてしまうかも!?

この細い町家と町家の間、路地を入っていきます。
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
イメージ 4陽も程々に落ちているので、
お店の入り口に続く路地は暗うおすぇ。
 
気ぃつけておこしやす…
 
カランコロン、と下駄の音でもたてれば雰囲気はグッと盛り上がりそうですなぁ。
 
 
 
革靴やけど…

まぁ、よろし…

 
 
 
 
 
 
 
 
 
そんなこんなで、細い路地を少し行くとお店の入り口。元々、京町家だったお宅を改装してお店に使こうてはる。

今日はカウンターに席を取り、ゆったりと時間を楽しむことにいたしました。
ゆっくりしたかったのであまり写真を撮っていないのが残念ですけど…
お店はモト町家なので純和風。
とっても落ち着けます。
お料理も、お酒もあまり写真を撮ってませんが、そのうちの一部を…

定番…
 
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『先ずはビール』ですね。
 
イタドリをゴマで和えたつきだしと共にいただきます。
こういうチョットしたおつまみがいいんですな。
 
 
さて、本日は何を食べようかなと、お隣を見ておりますと、
くだんのお伴の御仁がグッと見つめているノンがありました。
 
『なんですかぁ、メッチャ興味がありそうですなぁ…』
 
『この、赤こんにゃくってなぁにぃ?』
 
ほほぉ~、どえらいところに目がとまりましたなぁ…
 
 
ほな、食べてみますかぁ… とご注文!
コレが『赤こんにゃく』ですぞ。
 
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ねっ、赤いですやろ…
 
普通のコンニャクっていうと、チョット黒っぽいというか、ねずみ色というか…
まぁ、そんな感じですよね。
 
でも、コレは違う…
 
で…
 
食べ方にも作法があるのですよ。
食べる時期が問題なんです、これ。
 
いつ食うか…
 
こんにゃ食う、
こんにゃく、
今夜食う…
 
ナンチテ!?

そんなオヤジ・ギャグは放っておいて、ちょっとウンチクを…
 
これは京都のお隣、滋賀県の『近江八幡』界隈でよく食べられておりますコンニャク。
赤いといっても『唐辛子』なんかの赤ではなく、三二酸化鉄で色づけしているのでございますな。
 
で、近江の国と言えば『織田信長』の居城があったところですよね。
織田信長公の陣羽織が赤かったからとか、
信長公が派手好きのオッチャンだったからコンニャクまで真っ赤に染めたとか、諸説ございます。
そんなこんなで、近江八幡近辺では『コンニャクと言えば赤』が常識で、給食はもちろんのこと、コンニャクは赤い…としか思っていなかった人もゴチャマンと居たとかいないとか!?
 
 
どうでございますか、お味の方は?
 
んっ?
 
コンニャクの味やって?
 
そりゃ、そうでしょ、コンニャクですから…
 
 
京都に来て、近江八幡の話しもアホみたいなので…、
京都の話しはキョウしましょ。
呑むといささかキョウにのって参りますな。
調子に乗って話しも、ぜっキョウトう…(んっ?『絶好調』、ちょっと無理があった!?)
 
 
お酒、のみましょか…
 
 
京都はお水がよろしいよってに、日本酒も美味しゅうございます…
では、肴はやっぱりお造りですな…
 
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鯛、間八、鮪、平目、鮭に蛸…
 
よろしいな、これが、そうですお造りが やっぱり日本の定番中の定番やしね。
素材を活かしてそのままを味わう…  これが日本のお料理の真髄ですな。
 
 
で…
関係ない話やけど…
なんやら、今年の12月に日本料理が『世界無形文化遺産』に登録されルンやってねぇ。
 
和食が文化遺産って…
ようわかれへんけど、世界無形文化遺産に料理が選ばれているってちょっと不思議な感じもします。
フランス料理と食文化、地中海料理、メキシコの郷土料理、そしてトルコの麦かゆ食(なんやそれ?)なんかも選ばれてるし、今回は日本食に並んで韓国の「キムチとキムジャン文化」も内定済みなんだって。
 
日本食というのは素材を大事に、自然を大事にしていることがポイント。
旬の素材を用い、地域の風土・気候に根ざし、材料を最後まで使い切ってむだにしないというのも美点だな。
 
そして、大事なのは『見て美しい』盛りつけにあるとね。
もう一つ肝心なことは、『四季のうつろい』を取り込んで食べる人を喜ばすことだろうか。

元々、『立春、処暑、秋分、冬至』など、二十四節気ごとに、その節気を反映した料理を出すのが日本料理の真髄… でも、そういう料理を提供する本格的な料理屋さんが少なくなっていることが残念だな。
 
そういう意味からも『和食が世界無形文化遺産』となったことに期待するところ…なぁんて。

 
コウシャクを言ってると酒が不味くなる… だって!?
 
すんまへん…
 
ほな、食べましょ。
ほな、呑みましょ。
 
今日はそんな高級料亭ではないのでワタシみたいな小市民が楽しむお料理を…
 
 
野菜も採らんとアカンし…
 
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水菜と長芋とろろサラダ…
 
あぁ、実に庶民的ですな。
和食の世界向かい文化財登録とはチョット無縁!?
 
まぁ、よろし…
 
マゼマゼして食べましょ。
 

あっ、そうだ…
 
居酒屋テッパン、ワタシの大好きな『だし巻き』を頼まんとアカン…
 
にぃちゃ~ん、だしまきぃ~!
 
…と言うと、カウンターになにやらコンロを持ってきましたぞ。
 
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おや?
火をつけた…
 
あら!?
焼きだした…

そう目の前で焼いてくれるんです。
ホテルの朝食みたい…
 
 
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お上手ですなぁ…
 
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鮮やかな手つきでございます。
 
プロやから当たり前!?
 
そういう不粋なことを言っちゃオシマイです!?
 
なかなかだし巻きをつくるっちゅうんは難しいんですな。
上手くカタチができひん…
素人はな…
 
 
 
で、職人さん、
あっっっっっっっ、という間に…
 
 
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だし巻き完成…
 
白い器に黄色いだし巻きが栄えてます。
 

そんなこんなで、色んなお酒もいただき、ほろ酔い…
 
では、ここらでおいとましましょ…
 
酒飲みはくどくなってはいけませんな。
酒飲みは適当なところで切り上げルンがカッコよろし…
 

では、また…
 
京都の夜、

人通りのなくなった麩屋町通りをそぞろ歩きするのもまた粋なモンですな…
 
オ・ヤ・ス・ミ…
 
 
ラブラブ!