秋本番…
エエ季節ですなぁ…
エエ季節ですなぁ…
秋深き隣は何をするひとぞ 芭蕉
ほ、ほ、ほっといておくれやすっ!
何をしようと勝手でございます。ナァンテ…!?
何をしようと勝手でございます。ナァンテ…!?
秋ですなぁ…
秋と言えば、イチに食欲、二に食欲、三四が無くて五に美味いもの…
秋と言えば、イチに食欲、二に食欲、三四が無くて五に美味いもの…
ははは…
そんな無粋な… 風情のないことを言ってちゃアカン。
やっぱり秋と言えば、名月ですな。
そんな無粋な… 風情のないことを言ってちゃアカン。
やっぱり秋と言えば、名月ですな。
秋の名月を詠った俳句&短歌は色々ありますな。
名月や池をめぐりて夜もすがら 松尾芭蕉
菜の花や 月は東に 日は西に 蕪 村
名月をとってくれろと泣く子かな 小林一茶
月影の いたらぬ里は なけれども ながむる人の 心にぞすむ 法 然
月々に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月 詠み人知らず
月々に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月 詠み人知らず
あかあかやあかあかあかやあかあかや あかあかあかやあかあかや月 明恵上人
日本人の感性と中秋の名月、これがよく合うのでございます。
で…、
日本人というのは誠に繊細でございまして、ボキャブラリーも豊富ですよね。
『月』は月ですが、タダ単なる月ではない。
日本人というのは誠に繊細でございまして、ボキャブラリーも豊富ですよね。
『月』は月ですが、タダ単なる月ではない。
『月』にまつわる表現の多さにはオドロキもモノにサンショの木…
『待宵』… 仲秋の名月を心待ちにしている様子でしょうか。
『十五夜』… 仲秋の名月、満月ですね。
『十六夜』… いざよい。少し出遅れためらう、つまり『いざよふ』からついたとか
『立待月』… たちまちづき。旧暦月8月17日は月を立って待つのだそうです。
『居待月』… いまちづき。8月18日は昨日よりもっと月の出が遅く座って待つそうです。
『寝待月』… なまちづき。立っても座っても待てない、寝て待つ…
『更待月』… さらまちづき。夜が更けるまで待つ…旧暦8月20日
『十五夜』… 仲秋の名月、満月ですね。
『十六夜』… いざよい。少し出遅れためらう、つまり『いざよふ』からついたとか
『立待月』… たちまちづき。旧暦月8月17日は月を立って待つのだそうです。
『居待月』… いまちづき。8月18日は昨日よりもっと月の出が遅く座って待つそうです。
『寝待月』… なまちづき。立っても座っても待てない、寝て待つ…
『更待月』… さらまちづき。夜が更けるまで待つ…旧暦8月20日
どうでしょうか… 仲秋の名月『十五夜』をはさん1週間、こんな表現があるのですねぇ。日本人というのは実に風流なモンだ…
で、十五夜のお月様は大変キレーなものですが、『十三夜』もまた趣のあるモノでございますな。
古来中国より伝来したのが『十五夜』、旧暦八月十五日ですね。
古来中国より伝来したのが『十五夜』、旧暦八月十五日ですね。
でも、日本独自の文化としては『十三夜』というのがございます。
物の本に寄りますと、宇多法皇が清涼殿で月を愛でる宴を催されたのが『十三夜』の始まりだとも言われております。
物の本に寄りますと、宇多法皇が清涼殿で月を愛でる宴を催されたのが『十三夜』の始まりだとも言われております。
『十三夜』は十五夜についで美しいとされる月…
十三夜は少しだけかけているというのがまた趣があってよろしい…と言うコトでしょうか。
完璧な姿ではない趣、良さ、侘びというのが十三夜の魅力のようですね。
完璧な姿ではない趣、良さ、侘びというのが十三夜の魅力のようですね。
さてさて、今年の十三夜、は2012年10月27日土曜日でした。
一応、月を愛でる風流人のワタシと致しましては『十三夜』を外す訳には参りませぬ。(なぁんてね!?)
月を愛でる仲間たちと『うたげ』を開くことと相成った次第…

場所は、クラシカル且つ和のテイスト満載の知人のお宅でございます。
題して『十三夜を集う会』…
手づくりのささやかなる宴。
秋の夜長の十三夜、月を愛でながらの宴というのはイトオカシ…
古代に思いを馳せ、また宇宙の神秘に感動も新たにし、そして浮世のひとときを楽しもうというささやかなるウタゲ。
古代に思いを馳せ、また宇宙の神秘に感動も新たにし、そして浮世のひとときを楽しもうというささやかなるウタゲ。
サンサンゴゴ、十三夜を愛でる人々が約10数名集まって参りました。
風流人?
風流人?
ん~、そんなことないかも…
だって…
宴が始まり、『十三夜っていうのはねぇ…』なぁんて、話しもそこそこにお酒が入ると宴もたけなわ…
ははは…
なになに!?
音楽に乗せて現れたのは…


な、な、なんやねん!
なんの脈絡もないお猿さんとオッサン…
が、が、学芸会やないぁいぃっぃ!?
そぉなんです、今宵のためにしこんでいたという芸を披露するヤカラ…
ははは…
それはそれでオモロイのですが、『十三夜』のシットリとした集いでは???
それはそれでオモロイのですが、『十三夜』のシットリとした集いでは???
で、これで許してくれませんぞ!

き、き、きみぃ~!
キミ達は幼稚園児か!?
キミ達は幼稚園児か!?
ヒネた幼稚園児やのぉ…
幼稚園児に扮して踊りまくるオッサン、オバハン…
ははは…
み、み、みぐるしいかも!?
と、次ぎに現れましたのは…

昔懐かし『蓄音機』…
手回しのポータブルプレーヤーとでも言いましょうか。
手回しのポータブルプレーヤーとでも言いましょうか。
で、SP盤から流れてきたのは…、
♪ 今月今夜のこの月を~ ♪
そうです! 寛一オミヤと言えば『金色夜叉』…
当然、出てきたのは…


寛一、お宮…
ご存じでしょうが、『金色夜叉』は尾崎紅葉の名作。明治を代表する小説ですな。
そう来れば、名シーンの熱海の海岸の場面。金に目がくらんだと思い込んでいる寛一に追いかけて許しを乞うお宮…。しかし、貫一が蹴り飛ばす…
ああ、はかなき名シーン…
そんなこんなで、ホントはしっとりとした『十三夜』の集いのはずが、芸達者な面々の『学芸会』になってしまったのでありました。
まぁ、それはそれで楽し…
昨夜の月もキレイでした。
今宵は秋の名月を愛でながらシットリと秋の夜長を過ごしたいものです。