人材育成…  やっぱり『人』がキーポイントですよね。 | The Sam's Room

The Sam's Room

おもしろいこと、楽しいこと、気になること、美味しいこと、何でもかんでも『やってみる』ことが心情のSAMのブログでございます。

企業にせよ、商売にせよ、そして政治、官庁からオール含めて、一番大事なのは『人材』ですよね。

『優秀な人材』がいるか、いないかで組織は全く別物になります。政治の世界にしても経済に於いても日本が失速しているのは『人材不足』ということが根っこにあるんじゃないか…なぁんて、ゴッツウ上から目線的なお話しで恐縮ですが、そんなに思う今日この頃。
そして、ワタシの廻りでも『人材不足』で悩んでいる方々が多くおられますので、そんなお話しをしてみたいと思います。

……… ◇◇◇ ◆◆◆ ◇◇◇ ………

堅い?
そうですかぁ…
チョットお堅い話ですねぇ。
まっ、たまにはイイでしょ!!

では…

『あの人はバリバリ自分で仕事をするけど、人を育てないねぇ…』
というお話しをされる方がおります。

あ~たねぇ…
そんなに簡単に人は育つもんじゃありませんぞ!
で、そのバリバリとしている人はホントに『人を育てていないのか…』、前述のようなお気楽発言をされる、あ~たには わかりますかぁ???

人を育てるってホントに難しいこと、だと思います。
前述のようなお気軽発言をされる方は、実は本当に『人を育てたことがない』or『人を育てられない』方のような気がしてなりません。

『人を育てる』という本当の意味がわかってる方だったら、お気軽に『アイツは人を育てないねぇ~』などと高飛車に言えるはずがないのですから。

それだけ難しいモノだとワタシは思うのです。
モチロン、ワタシにだって出来ていない…ことなんでしょうけど。


では、人はどうしたら育つのか、…という難題に入っていきましょうか。

簡単に言ってしまうこと、こういうことが言えるんじゃないでしょうか。
それは、
『場面があると人は頑張れる』
ということですね。

活躍する場、自分が張り切ってやれば出来る環境、そして結果が出る場面と達成感があれば人は自ずと頑張れるのではないでしょうか。

但し…
そこには、モチベーションが必要です。
そこには、チャレンジ精神が必要です。
そこには、経験が必要です。
そこには、洞察力が必要です。
そこには、信頼が必要です。


では、それらの能力は何時身につけるのか、ということですよね。

『内なる動機』を見つけた時… そう言えるのかもしれませんね。

内なる動機をもっとわかりやすく言えば、『仕事におもしろさを見いだした時』『仕事による充足感を得た時』ということ。

   仕事がおもしろい → もっと良くしようとする → 研究&試行錯誤 → 良い結果

というサイクルが生まれます。それが、達成感や充足感に繋がり、『自ら育っていく』と言うことになります。

これには、それまでに見て感じてきた『上司の背中』があるでしょう。
解決を要する強い疑問もあったことでしょう。
広い見聞と経験が後押ししてくれたことでしょう。
人間関係もきっと助けてくれたでしょう。

こういう『サイクル』を生み出す機会を与えること、そしてこういうサイクルを生み出せる環境設定をしてあげられる『上司』というのでしょうか、リーダーシップを持った人が廻りにいてくれれば、きっと人は成長するものだろうと思います。

で、『内なる動機』だけでは、なかなか… ですよね。
『内なる動機』は自己満足という指摘もあります。確かにね…。

そうなのです、『内なる動機』、つまり『自己達成欲』だけでは人間ってなかなかそこまで努力できないものです。

であれば、逆に『内なる』から『外なる…』も同時に進行させてあげないといけないと思いますよね。それが『外なる動機』なのです。

『外なる動機』 … とは、『地位・名誉・報酬』などなどです。
要するに、頑張った人にはそれなりの『ご褒美』がないとねぇ。
頑張って成果を上げれば、お金がいっぱいもらえたり、出世したり、名誉を手に入れたりと、そういう『報酬』があると人はもっと頑張れるものです。
逆にいえば、頑張らないとお金ももらえないし、出世も出来ない、叱られる…という『ムチ』も必要なのかもしれません。

人が育つ、頑張れるということは誠に持って単純ですが、でも、そこに行き着くことはすごく難しいことなのです。

頑張ろうとしても『機会がない』とダメです。
活躍できる場があってこそ、努力や才能が生きてくるのでしょうね。

だから、リーダーは機会づくりが上手な人が望ましいと思いますよ。


で、いくら機会があっても、与えられても、自ら努力しない人、チャンスを潰してしまう人はもうどうしようもありません。
『内なる動機』に火が付かなければ元も子もない…



ではなぜ『心に火がつかない人』が増えたのでしょう。
 ・日本経済の低迷… やっぱり景気が良くないとねぇ。
 ・社会性の低下… コミュニケーション不足、利己主義の台頭etc
 ・プレッシャーからの逃避… 危険や重圧から逃げる事が当たり前の社会になった
 ・面倒見の良い先輩の減少… 何をどうしていいの判らない人が増えたよね。
 ・競争意識の低下と平均化… 年功序列とか、遅れず休まず仕事せず的な発想が台頭
 ・疲弊社会化現象が如実に… やる気失うもんなぁ。


内なる動機… とっても大事なことですよね。
やる気を起こす、簡単に言えばそういうことですが、ではどうしたら起こるのかというとこれがまた単純ではないことに気づきます。

やる気のない人は他人のやる気をそぐのは当たり前ですが、やる気の強い人が必ず『やる気』を育てるのか… いえいえ、決してそうじゃないのですよ。これがオモロイところです。

内なる動機を持つ… 
以下、乱暴なことを言いますが許してください。

タマゴは有精卵でないとかえりません。
無精卵をいくら温めても雛にはなりません。
有精卵と無精卵では何が違うのか… 当たり前ですよね、もうお判りでしょう。

内なる動機を持っていないと言うことは『無精卵』なのかもねぇ。こういうタマゴは決してかえることはない。いくら温めても無駄、無理…ですよね。
有精卵と無精卵は栄養価や味などに違いはないそうです。しかし、今現在、食べると言うことでは遜色はないけれど、将来的なこと(子孫の繁栄)のためには無精卵ばかりだとそれで終わってしまいます。

んっ?
例えがおかしい…!?
そうですねぇ、無理があるかも…

まぁ、エエんです。無理があるけど続けましょう!?
で、何が言いたいのかというと、今食べると同じ味や栄養価といえども、そのときばったりではダメだと言うこと。仕事や政治や経済でもそうです。そのときはそれなりに乗り切っても、それっきりではダメ。無精卵は絶対に雛にはならないのです。
無精卵を抱えた上司は、社長はホントに大変なのです。有精卵にヘンシィ~ンしてもらわなきゃ!

『内なる動機』を持ち、そして積極的に事に望んでいく『有精卵』という人材がなくては世の中、ダメなのですよねぇ。

でもね、ヘンな話しですが、みんながみんな全てが全力で必死に努力せんとアカンでぇ~と言うんじゃないんですよ。
人には持ったものが有り、また、役割がそれぞれ違うと思うんですね。
リーダーとして引っ張っていく人は絶対的に必要ですが、付いていく、支えていく人も必要です。言葉は悪いけれど、その他大勢もなくてはならない存在なんですね。

人材育成と言っても、丸ごとみぃ~んなムッチャ成長せんとアカンというのではなく、その人にあった、その人なりの育成が求められると言うことだと思うのです。


ちょっと話がアッチャへ行ってしまいました。
元へ…

達成動機ということを少し考えてみましょう… 

心理学でいう『達成動機』とは、マレーが提唱した社会的動機の一つで、卓越した目標を設定し、それを成し遂げようとする動機。

で、その達成動機、つまりもっともっと簡単に言うと『やる気』ですが、それを奪うか、逆に動機づけをするかと言うことには決定的な差がありますよね。

達成動機が高い上司や親がいれば、その部下や子は普通、達成動機は高くなる傾向にあります。しかし、あまりに『達成動機』が高すぎる上司や親の場合は、反対に部下や子の達成動機が低下すると言うことがよくあります。

例えば…、
子どもがテストで80点をとっても、『隣の子は100点だ、もっと頑張れ』と言われたら子どもはやる気をそがれますよね。

例えば…、
クルマのセールスマンが月に10台売っても、上司にB社のセールスは15台も売っている、と言って叱責されれば落ち込んで、今までの努力が消えてしまうのです。

例えば…、
親が大会社を一代で築いた社長であれば、その子が頑張っても、まだまだワシの足下ににはおぼつかないと社長は思ってしまうのです。

『達成動機』とは場面があって、興味を持って、経験を活かして、努力して、達成の喜びを知ること、それが大事なことのですね。
結果は小さいものでも良いのです。それを認め、伸ばす人(上司や親)が人材育成の出来る人だろうと思います。

物事の成し遂げると言うことは難しいモノです。急に多きなことから出来るわけなどない。先ずは小さな事から一つ一つ達成し、そして大きくなり、喜びもそれに比例して大きくなるものです。
結果、『内なる動機』に火が付き、そして『素晴らしい人材』となっていくのですね。

何はともあれ、『人材育成』、人を育てるということはすごく難しいモノですが、今、これだけ疲弊した社会になっている日本を救うのは『人材』です。

国会議員が、こっけい議員になってはいけません。
官僚が、完了になってはおしまい。
企業が、奇行になっては経済は成り行きません。

素晴らしい人材を輩出する日本… これが日本を救うと思うのですが、いかがでしょうか。