神戸開花亭のオムライス  その半熟がタマリマセン!の巻 | The Sam's Room

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ようしょく…

重要な地位のこと?   ちゃいます! それは『要職』やろぉ!
みめうるわしいこと?  ちゃいます! それは『容色』やろぉ!
じゃ、人工飼育のこと? ちゃいます! それは『養殖』やろぉ!

ふ~、疲れまんなぁ…。

えっ、じゃ『洋風料理のこと?』

そうそう、そうでござますがな! 
西洋風料理、それそれ! そのお話しをしたいのでございます。美味しい洋食のお話しをいたしましょう。

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またしても、『お買い物』…
お買い物と言えば、『神戸元町・大丸』、なぜかこうなっちゃうのでございます。

お買い物ついでにお食事となると、ついついデパートの食堂を利用してしまいがち。
便利だもんね。

で、ここ大丸には昔ながらの洋食屋という感じのレストランが入っております。

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『神戸開花亭』。
大丸9階の食堂街にあります。
なんやぁ~、デパートの食堂かいなぁ…あほくさ! とおっしゃる貴兄!
あきまヘンでぇ…、たかがデパートの食堂とアナどっちゃぁいけませんぞ。

ここ『神戸開花亭』はかの有名な京都の老舗洋食店『スター食堂』の流れを組むお店。昔懐かしい『洋食』という言葉がピッタリ来るお店なのでございます。

ああ、悪い癖…
ウンチクですかぁ…
■洋食…
カレー、カツレツ、エビフライ、コロッケ、ハヤシライス、オムライス、ナポリタン…
どれもこれもワタシ達の郷愁を誘い、舌を楽しませてくれる食べ物達。
懐かしくて素朴で、『食堂』と言うところがピッタリとする料理ですね。
でも、洋食って西洋料理の略だけれど、決して西洋料理なんかではなくて、れっきとした日本料理だと結論づけた人がいます。その人は明治時代に『日本料理法大全』を出版した石井治兵衛さん。
確かにそうですなぁ。カレーにしても本場インドのモノとは随分違うし、カツレツにしたって日本風にアレンジしてトンカツやエビフライなどがあるし、洋風を日本流に変化させた『創作料理』と言えるのかもしれませんね。そしてなくてはならないものは『ソース』と『ケチャップ』。日本人はダイタイはこの2つが好きです。
そして洋食の典型的なスタイルは『ライス』。ご飯じゃなくて、お皿(西洋皿なぁんて言ったりします)にご飯を盛るというスタイル。これが典型的な『洋食スタイル』ですねぇ。
デパートの大食堂なぁんていうのがあった時代、『洋食』はココから一般に普及したと言っても過言ではないでしょう。

さて、そんなこんなで、目的の『オムライス』です。

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開花亭のスタイルはプレーン・オムレツをチキンライスの上に乗せたもの。
普通はチキンライスをタマゴで包み込むのですが、ココは違います。
おっ、それってどこかで …

そうです、これは伊丹十三流ですね。

ああ、また脱線してウンチク…
■タンポポオムライス(伊丹十三風)
東京日本橋にある洋食屋『たいめいけん』は昭和6年創業という老舗。そこで出されたのが『タンポポオムライス』です。
ヘンな名前…。
ヘンですけど、このスタイルは、チキンライスの上に中が半熟のプレーンオムレツをのせて、食べる時にオムレツに切れ目を入れ、食べるというやり方。
これは、映画監督&俳優の伊丹十三さんがアイデアを出して『たいめいけん』が作りだした方法だとか。伊丹市監督の映画『タンポポ』で有名になった作り方なので、その映画名を取って『タンポポオムライス』と言うそうです。これが全国に広がったというコトのようです。
ちなみに、オムライスとは、フランス語のomeletteと英語のriceをたしてた日本の造語なので、外国では通用しませんぞ!


元祖の『たいめいけん』ではございませんが、そのスタイルのオムライスを頂きましょう。

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先ずは、プレーンオムレツにナイフを入れます。
ふわふわ…
ナイフを入れる手に伝わるのは、グッとくるけれど、しなやかさな感覚。そして表面に切れ目がはいると、急に力が抜けてナイフがオムレツの中にスッと食い込んでいくのです。

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オムレツは見事に開いて、半熟の中身がチキンライスを覆い尽くします。
見事なイエローの世界が広がります。
そして…

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オムレツの上にかけるのが、特製『デミグラスソース』。
濃厚で深いお味のソースです。
これをたっぷりかけるのでございますよ。

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どや、これ!
たまりませんなぁ…。

あ~だ・こ~だとコウシャクを言ってないで食べましょ食べましょ!

ふわっとしたオムレツはお口の中でトロッ…
チキンライスはしつこくなく、中に入っている具材も丁度良くて、
 半熟卵+デミグラスソース+チキンライス=もうサイコウ!
チキンライスの中の玉ねぎがシャキシャキという実に気持ちの良い食感。これがふんわりタマゴのトロッとした感触にピッタリ。
  トロッ…、シャキシャキ…  ん~、絶妙のハーモニー!

懐かしい洋食。
シンプルだけれど、とっても奥の深い洋食。

なんか、いいなぁ…。