暖かいものを口に入れると食事の半分くらいまで
じわ~と痛む感触

左上だけだったのが、右上までしみてくる
噛むこともままならず
柔らかいパンまでも噛むのが辛くなる
そのせいか
「食べたい」という気持ちから
「噛めない・・痛い」という気持ちに変わり
テレビに映った美味しいそうな物も
食べたいと言う欲求がなくなってきている・・

時々
美味しく食べれないことに嫌気がさして
もう、治療も何もかもやめてしまおうかと
思って投げ出したくなる

生きていくための食事
ガンに打ち勝つための免疫力を上げる食事が
できないんだから・・
そんな時
イレッサ治療で入院した同室の方の事を思う
母のような存在で、70歳を過ぎて肺腺がんになられ
手術ができず、抗がん剤治療をされていたが
3年目にして緩和を選ばれ
今では自宅で一人暮らしで往診を受けながら
治療無しで暮らされている
この前も電話で
「今は痛みも無くて食事もおいしいよ」
「でも、抗がん剤のせいで味覚障害になって味が
ぜんぜんわからないのよ・・」
「臭覚も無くなって何を食べているかわからないの」
「でも、食欲はあるから目で食べてるよ」・・・って
笑っておっしゃるんです・・
臭いもわからず、味もわからない食事なんて
辛いだろうなと思うけど
その方は明るく言葉を交わされるんです・・

「毎日が楽しいよ・・抗がん剤もしなくていいしね」・・と
春になったら逢いましょう!必ずと約束して・・
私より辛い人がいる
だから、負けてはダメ!泣いてはダメ!
・・そう思うのですが、
やっぱり悲しくなります
治してくれる歯医者さんいないかな
