トレードの悩みは尽きません。
「うぅ~ん、どうしようかな」という悩みは、経験を積むほど増えていきます。
でも、いざ売り買いを決める際の「どうしようかな」は、ゼロにするべき「迷い」です。
迷うと、行動がギクシャクするからです。
実践者としては、「悩み」と「迷い」を区別して考えるべきなのです。
今回はテーマそのものが難しいので、「どうしようかな」と考えること一切合切について、“前進の突破口を見つけよう”という狙いで整理していきます。
「どうしようかな」と考えること……いくらでもありますよね。
たくさんのことを考えているうちに、「要するに儲かるかどうか」ということになり、深い考察を試みたのに不発、なんて残念なオチだったりします。
ちょっと思いついたことを、ひとつずつ試すのがいいと思います。
例えば、「仕掛け」と「手仕舞い」の比重について考えてみましょう。
仕掛けと手仕舞い、どちらをより重視するか、どちらに多くの手間をかけるか、といったスタイルの問題です。
「技法の比重」のみならず、「気配り」「研究」「改良」といったトレードのシゴトすべてについて偏りが生じますが、「では、どういった偏りにするのか」ということです。
例えば「3:7」とか「7:3」といった比重が考えられますが、実は多くの人が、「どちらも大切」「自分は10:10で総量が20」くらいのイメージで臨んでいるかもしれません。
ほかの市場参加者が合計で10しか考えていないのに、自分は全部で20のことを考えている、だから勝てる!
意気込みは評価できますが、ちょっとムリがあるというか……もっと控えめに考えてみるほうが安全かつ実践的でしょう。ほかの市場参加者と自分を比べたとき、「条件は全く同じ」という前提が重要です。
- いくつもの観点から冷静に考えている。
だから、考える総量が常に「10」あり、平均的な投資家は「10」に満たないから優位だ。 - たまには、総量が「11」や「12」に及ぶこともある。素晴らしい!
これくらいで、いいのではないでしょうか。
「仕掛け」と「手仕舞い」の比重、この件に話を戻します。
例えば、試し玉を活用しながら、「底値買い」を理想に近づけるべく神経を使っている、とします。バランス的に、手仕舞いはあっさりしたものに傾くのが必然でしょう。
手仕舞いが雑、ということではありません。
あくまでも、「特に力を入れるのはどこか」という問題です。
ご自身の哲学、銘柄や手法によるちがいを、たまには立ち止まって考えてみてください。