株が、あり得ない勢いで売られました。
業績も、配当利回りも、PBR(株価純資産倍率)も関係なく、文字どおり“ミソクソ一緒”に下がっています。
市場の基本的な環境はわるくなかったので、ここまで極端な下げがあるとは思っていませんでした。日銀の利上げが原因と攻撃する人も多いのですが、金融の引き締めではなく、経済正常化のレベルだと認識します。
日経平均、そして日本株全体が、オモチャにされている印象です……
とはいえ、この価格は真実です。
マーケットで起きている現実です。
さすがに、ここまで売られれば、いったんはコツンときそうです。
急激な戻りをみせる銘柄も数多くあるかもしれません。
当然、「狙いたい!」と思いますが、ちょっと待ってください。
私自身もそうですが、「7月にもう少し売って、手をすかしておくことはできなかったのか」とか、「あれだけ含み益があったのに、なぜ今、含み損なの?」と、感情的に納得しにくいでしょう。
そんな気持ちを前面に出して、困った状況のポジションをそのままに、さらに買うのはキケンです。足し算、思いつきのポジション増加は、臨機応変な対応の枠を大きく逸脱する行動です。
こういう下げを待っていた、狙っていた、資金を温存していた──こういった向きは、落ち着いて手を出せばいいでしょう。でも、前述したような状態で、半ば感情的にポジションを増やすのは避けるべきです。
戻る場面があったら、できる限り手をすかし、落ち着くのを待って再び参戦するのが、大切な基本姿勢だと思います。
思いつく行動があったとしても、それについて「自分が実行して大丈夫か」と慎重に考えてから実行に移してください。
荒れ場で出動して、うまく取れたとしても、その結果が将来の大ケガにつながる可能性だってあります。