中源線のベースは、シンプルに3分割の売買を決める「機械的な判断基準」です。
迷ってブレてしまう投資家にとって、大きな武器です。

数式化されたルールによって、確固たる判断と売り買いの決断が示されるので、幼児が自転車を練習するときの補助車どころか、堂々とした態度で迷いなく行動するプロの売買をなぞることができる、と言いきっていいほどカチッとした指針を得られるのです。

では、中源線の判断基準を、いま一度チェックしてみましょう。
ルールを理解している人も、再確認してください。



中源線は、まず陰陽(強弱)の判断を行います。
「いまは上向き」または「いまは下向き」と、トレンドを判断します。
そして、その判断に従ったポジションを取るのですが、まずまず機敏な行動と3分割のポジション操作がセットです。

プロトレーダーが守る「迷わず行動する」姿勢が、誰にでも実行できます。

中源線の“まずまず機敏”な陰陽転換は、図に示した「逆行」に着目して判断します。

「相場はどっちに行くのかなぁ……」といった、あいまいな態度を取ることなくトレンドを判断するので、日々の上げ下げを「順行」「逆行」と明確に評価できます。
買っている状態で前日比がプラスならば「順行」、前日比がマイナスならば「逆行」です。
この部分も、中源線の大きな価値です。

肝心なのは、「順行」と「逆行」それぞれを、どのような行動につなげるか。

中源線では、「順行」の動きは、基本的に放置です。
“利が伸びる”動きなので、放っておきます。
例えば、買った直後に急騰したからといって、急いで利食いしたりしません。

そのかわり、「逆行」には注意します。
「逆行」が続くなら放ってはおけない、何らかの“対処”が必要だからです。

そして、図のような「逆行と逆行の組み合わせ」でトレンド転換を判断するのですが、値幅についてカチッとした数式が定められています。

 


こうしてルールを見返すと、「やはり単純すぎる。もう少し緻密に考えてもいいのではないか」と感じるかもしれませんが、“足し算”の発想によって複雑化して手に負えなくなるのが、相場に限らずに起こる「あるある」の混乱です。

百の道があれば、せめて二か三を拾いたくなりますが、あえて「一」しか拾わない姿勢を大切にしたい──これが、今日のメールの趣旨です。
「勝率(予測の的中率)を高める努力は結果を生まない」という定義とセットで、中源線は実践的な方法論にまとまっていると考えてください。