「急落=被害」なんて固定的な考え方から脱すると、独自の対応方法を、自らの自由な意思で考えていく姿勢が確立されます。

対応は人それぞれです。

まちがっても、他人に「どうしたらいいでしょうか?」なんて一方的な質問をしないでください。
質問するにしても、「私は、これこれこういう考え方ですが、意見があったらお願いします」というのがオトナの姿勢です。

さて、林投資研究所が提唱するトレード手法「中源線建玉法」では、急落に対してどう対応するでしょうか。



「急落」と、いう、あいまいな表現で慌てるのは、いただけません。


最終的には個人的な感性や独自のルールで対応を考えることになるわけですが、その前に、中源線そのものが確固たる判断を下します。

急落しても、中源線が「陰転」と判断しなければ、買いポジションを維持しますし、たとえ売りたくないと感じても、中源線が「陰転」と判断したら、ポジションをドテンします。

切って休むという選択肢はあっても、売り買いを中源線の逆にする選択肢はありません。
2人の船頭が「右」「左」と対立したら、船は事故を起こして沈みます。

ただし、仕掛けは3分割、急落の度合いが大きかろうが小さかろうが、背景がどうであろうが、常に原則通り3分の1から仕掛け始めます。
混乱の要因となり得る「例外」は設けないのです。

大切なことをつけ加えておきます。

中源線の判断がピシピシ当たるということではありません。
いわゆる“勝率”は、50%程度です。
そのかわり、損を抑えて利を伸ばす「損小利大」を実現するためのポジション操作が組み込まれているのです。

とにかく、「どうしよう……」とフリーズする愚だけは避けなければなりません。
未来のことがわからない中で対応する、“次の一手”を打つ、それだけです。

中源線は値動きを機械的に判断するため、「納得いかないなぁ」と感じるケースもあります。一方、急激な変化に裁量だけでは素早く対応できない場面で助けとなるのが、中源線建玉法の特徴、実に面白いと感じる部分です。

さて、相場の先行きを見通すことは難しい、いえ、不可能への挑戦としか思えません。
だから、大きな流れを観察しながらも、その場その場で確固たる判断を行い、その判断に従って行動しなければなりません。

必死に考えて「今回は特別か……」なんて思い悩んでも、的中率を上げることができないのが現実です。だから、決めた通りに行動し、ルールそのものを見直すときは、ポジションゼロの状態で“立ち止まって”考えます。

こうした行動スタイルの確立が、「経験の蓄積」につながります。
しかし、思いつきの行動を取ったり、瞬発力に欠けてフリーズしてしまうと、「負の感情の蓄積」によって「恐怖心を増幅」させるだけの結果を招くのです。

相場の現実と、人間心理の不合理さを前提に、「考える方法」を事前に考えておくことが求められます。