ほとんどの投資家にとって、望まない変化は市場全体の急落でしょう。
 
だから、悪材料に敏感です。
それを利用して各種の解説が作られるので、戦争、為替の急変、金利動向など、いろいろなことを下げ材料につなげて懸念を並べます。
 
「金利上昇で株価が下落」なんて、完全に“オオカミ少年”ですよね。
 
でも、利益をもたらす上昇も、説明がつかないことばかり。
また、「いつ動くか」「どの銘柄が先に動くか」も、予測不能です。
 
要するに、すべてが予測不能なのです。
だから、予測を立ててポジションを取りますが、その予測を「当てにいく」試みは、実践的ではないということです。
 
ポジションを取ったあとの値動きをみて、見込み違いと判断したら切ります
「当たったようだ」と判断したら、持続するか買い増しするか──いずれにしても、すぐに利食いせずに“当たった予測を育てる”試みをします。
 
さらには、「ラッキー!」と感じるような突発的な利益が生まれることもあります。
その半面、「それはないでしょ……」と言いたくなるような、トホホな突発的変動もあります。
 
想定の範囲が、どうしても都合のいいほうに傾きます。
そして、わるい結果に対して「想定が不足する」ことになります。
 
下の写真は、環七の鹿浜付近です。
大きな通りを多くの車が行き来しています。
道路に面して、たくさんの店があります。
 
だから、浸水なんて全く想像できないのですが、このサインを見て「あっ、そうか。近くに荒川がある。サイアクは、ここが4メートルも浸水するのか」とハッとしました。
 

 
この道路を利用する、あるいは近くに住んでいたり近くの施設を利用するうえで、こうしたことも頭のすみに入れておくのが正しいリスク管理なのでしょう。
 
難しいことですよね。
 
でも、自分の意思で、自分の資金を株式市場に投じているのなら、プロ以上にビシッと考えておくべきです。
 
個人投資家が動かすのは、「かけがえのない、大切な自己資金」ですからね。