誰でも実践していることですが、仕事なら仕事モードで状況を捉えます。

だれかと会話する際も、仕事モードです。多くの場合は、敬語で丁寧に話すでしょう。

 

でも、そこに家族から電話がかかってきたとします。

サッと切り替えて、プライベートなモードで話します。

 

2つの言語を使いこなす「バイリンガル」、みたいに評価することも可能です。

いずれにしても、実に器用に“役”を切り替えるのです。

 

相場、株の売買はどうでしょうか?

 

ふだん、例えば仲間とファミレスに入ってメニューを見ながら「これ、どうなの?」なんて意見交換しながらオーダーを考える……このままの感覚で相場を考えたら、他人による無責任な情報を気にする、その情報をもとに大切な売買を決める、みたいなことになります。

 

自分にとって、かけがえのない資産をどう運用するか──ものすごく重要なことなのに、実に安易なプロセスで考えてしまうのです。

 

このように分析してみると、「ダメじゃん」ということですが、ついやってしまいます。

つまり、とても自然な思考、自然な行動なのです。

 

競争のなかで頑張って結果を出す(利益を上げる)には、自然なまま、ふだんの自分のままではなく、積極的に“売買モード”に切り替える必要がある、ということです。

 

役者の仕事を考えてください。

とても温厚で優しい人でも、殺人鬼の役を演じたら、見ている人を震えさせます。

 

これと同じで、「売買で儲ける」というゴールを達成するためには、ビシッと気持ちを変化させて「利益を上げるトレーダー」を演じきる必要があるのです。

 

こんな発想があるだけで、売買に関すること、ふだんの情報整理から売買の決断まで、グッと引きしまったものになると思うのです。