相場との距離──こんな観点を想像したことがありますか?

 

なにかに夢中になるって、とても素晴らしいことだと思います。

魅力的な行動です。

 

でも、夢中になりすぎてバランスがわるい……そんなケースもあります。

 

例えば、好きな芸能人がいて、なにもかも放り投げて追っかけ……

酒好きで、酒を飲むのではなく酒に飲まれている……

バクチ好きで、借金だらけ……

甘いものが好きで、太りすぎて体調がわるい……

 

相場が好きで研究熱心──こう表現したら素晴らしい響きもありますが、デイトレーダーでもないのに常に日中の値動きを見ていて発作的にポジションをつくっちゃうとか、ダメですよね。

 

あるいは、情報集めに躍起になっていて、結果的に自分で考える時間が少ないとか。

 

うちの会員には、日常の仕事などに縛られない立場の人もいます。

そのなかには、それこそ四六時中、相場のことを考えている人がいます。

 

考えて考え抜いた結果、大切な気づきを得ることもあるようですが、全体としてはバランスがわるいと感じます。考えすぎてしまうことが心配なのです。

 

だから、「なにか趣味をもつとか、相場のことを忘れる時間をつくったら?」なんてアドバイスをします。

 

自分の売買スタイルがビシッと固まっていれば、余分な情報があってもブレません。

でも、どんな人にとっても、情報過多はマイナス要因です。

 

相場との距離近すぎる……ギャンブル狂いと同じで、手数(てかず)が増えてしまう可能性があります。

 

値動きはきちんと見ている、でも無我夢中になる瞬間はなく、どこか冷めた感じで相場と向き合っている──こんな感覚がベストではないでしょうか。