ふだんから、「日経平均なんかで相場はわからない」と述べています。

でも、昨年からの指数上昇は、少なくとも、「株式市場が好転しつづけている」ことの証だと感じます。ただし、実践者として、つまり、株を売買する“プレーヤー”としては、それ以上の意味はないのです。

ちまたには、株価指数の上昇について、「バブルだ」「キケンだ」といった否定論もあります。

 

すぐにネガティブなことを言う……日本人の特性かもしれませんが、バブルの高値当時とは、企業の業績や財務のレベルが全くちがいます。

これだけ株価が上がっても、「まだまだ割安」といえる状況です。

私は、いつもコメントしているとおり、ひたすら個別銘柄の動きを見ています。

現時点で株式市場には、「まだまだ動きがない」銘柄が驚くほど数多くあるのです。

だから、市場全体が過熱しているという感触はありません。

日経平均のバブル期高値更新──水準に注目する向きも多いようですが、“平均”という単なる数字は、どこかで高値を更新するでしょう。でも、更新しないうちはどうとか、更新したらどうとか……そんなものはないと思います。

 

少なくとも、「売買で利益を上げよう」とするプレーヤーが気にかけるような観点ではありません。

 

子どもだましの情報をもとに、実践に役立たないこと、いや実践のジャマにしかならないことを考えるのではなく、自分の売買判断、ポジション操作の決断に直結することを考えるのが、私たちプレーヤーのシゴトです。