今日は、上記ブログのつづきです。

売るべし、買うべし、休むべし──「売り」「買い」「休み」の3つを同じくらいの比率にするのが理想なのでしょう。
この理想に近づくためには、売り(手仕舞い)を積極的に行うしかありません。

人間の心理として、「やれ!」なんて言われると反発したくなります。
ふた付きの器が置いてあっても誰も触りませんが、そこに「開けるな」と書いてあったら、みんな右見て左見て開けてしまいます(笑)。

だから、自己改造のためには、命令形のキツい言葉は逆効果だったりするのですが、手仕舞い売りに関してはタイトルに掲げたように「手仕舞いせよ!」と強く言いたいのです。

でも強い言葉はやはりダメなので、別の角度から考えてみます。

私が提唱するのは、「時間」で考えることです。


運用は、時間の問題です。
同じ値幅(あるいは率)でも、費やす時間(日数)によって成果は異なります。
「時間」が重要なのです。

ポジションを取る前に、そのポジションに費やす時間、つまり「どれくらいの期間で利益を取るか」というプランを明確にします。そして、買った銘柄が期待どおりに上昇しなかった場合でも、プランどおりの期間が到来したら強制的に切るのです。

損でも利益でも、とにかく区切りをつけます。


もちろん、手仕舞いしたあとのポジションなし(ニュートラル)の状態で、あらためて「持ちたい」と感じたら、短期間のうちに買い直してOKです。でも、いったん区切ることは不可欠です。

訪問販売のセールス活動に出かけたとき、売れても売れなくても、時間になったら帰ります。そういった、日常の行動と同じことをしようという、とても自然な提案です。

あるいは、「手仕舞い=おわり」という重たい考え方を変えてみるのです。
資金が限られているのですから、手仕舞い売り(現金化)によって“次の仕掛けが可能になる”という捉え方です。

「おわり」ではなく、「手仕舞いは出発(スタート)なんだ」という言葉を、自分に刷り込むのです。「手仕舞いせよ!」とちがい、やわらかくて行動に移しやすい働きかけだと思います。

「売り」「買い」「休み」のバランス──これについて、じっくりと考えてみてください。
難しくするためではなく、自分の売買を「ラクにする」ための考察です。