買った銘柄の動きを見て「これ、よくないかも」と感じたら、まずは減らすことを考えるべきです。ある程度まで落とす、あるいは、いったんゼロにして出直す、という選択肢です。

 

この選択肢がないと、いや、心の中に強く存在しないと、先送りしてしまいます。

 

「あっ」と思ったら、サッと動く!

こういう機動性は、とても重要です。

 

でも、かるい気持ちで売ったり買ったりして、やたらと手数(てかず)が多いのも疑問です。

 

いや、そういった売買スタイルの人もいると思うので、むやみには言えませんが、サッと切るのが上手で自信があるからといって、安易にポジションをつくっていると、結局はバタバタと動くことに満足して、大切な部分が盲点になる懸念もあります。

 

具体的な例を出します。

 

新しい銘柄を仕込むとき、「よし、ここだ!」なんて一点買いはよろしくありません

「勝負!」なんて感じで力が入り、すべてに対して悲壮感が生まれます。

「あれっ、見込み違いかも……」と思っても、心理的に引くに引けないのです。

 

やはり、「試し玉からスタートする」「分割で丁寧に買っていく」ことが大切です。

 

でも、例えば5,000株仕込むのに、100株ずつ50回……極端な分割ですよね。

 

「分割で買っている」「慎重だ」「テクニックを駆使している」みたいな満足感ばかりで、「ダメだと思ったらサッと撤退する」という肝心の部分が薄れてしまうかもしれません。

 

仕込みは必ず分割、こう提唱していますが、実用性のあるシンプルなやり方が必須です。