私たちは株式市場の参加者として、いろいろな観点で株価を判断します。

 

「これから上がる」とか、「もう上げ止まっている」とか。

あるいは、「この水準は明らかに安い」とか。

 

でも、ニュートラルに考えたら、どんな状況でも「上がるか下がるかは五分五分」です。

 

長い安値保合から動き出して間もない状況なら、「しばらく上がる」などと考えますが、完全に科学的なアプローチをしたら、「上がるか下がるかの可能性は等しい」というのが答えです。

 

科学を持ち出さないまでも、

 

 値段がついている=「買いだ」と「売りだ」と相反する価値判断がぶつかっている

 

ということですから、自分が儲ける、そのためにポジションを取る、といった要素を排除したら「上がって当然、下がっても当然」と考えるのが正解だという発想にたどり着きます。

 

でも、それでは売買がはじまりません。

自分自身の判断、言い換えれば「自分勝手に」、なんらかの価値判断をしてポジションを取るのが相場・トレードです。

 

ただ、根本の部分で偏りがあると、自分自身の価値判断もゆがんでしまいます。

 

例えば、「上げ相場=よい相場」「下げ相場=わるい相場」という認識です。

この感覚、この発想はとても自然ですが、「株は上がっていくもの」と決めつけると思考を混乱させてしまうかもしれません。

 

株価が動くメカニズムを考えたら、むしろ「上げ相場=不自然」「下げ相場=自然」です。

これについては、先日のYouTubeで話したので、こちらをご覧ください。