今年も残すところ2か月弱となりました。
年の初めに北京で冬季五輪が開催されたのも忘れてしまうほど、時が過ぎるのは早いもの。
結局はどうなったのかキャッチアップしていませんが、東京オリンピック・パラリンピックの予算は、当初に出た数字が「7,000億円」、「コンパクト・オリンピック」なんて言葉もあったようですが、「最終的には3兆円に達する」との報道もありましたね。
国家的なプロジェクトであり、かなり高給を取っている優秀な委員が運営していたはずなのに数字が大幅に狂っている……あれれっ?
株式投資なら、「700万円の資金を運用する」という計画でスタートしたのに「いつの間にか3千万円つっこんでいた」という状況です。はい、ドボンです!
心理的に「人間は株式投資で負けるようになっている」との説もあります。
人気で値が激しく動く現実を考えると、自由気ままなフィーリングそのままではなく、まずは株式市場の出来事に周波数を合わせ、そのなかで創造性を発揮するような戦略を組み立てなければならないのです。
一般的な投資家に「あなたのゴールは?」と質問すると、「稼げるだけ稼ぎたい」なんて、オトナとしては不十分な返答が多いそうです(『凄腕ディーラーの戦い方』巻末対談、坂本慎太郎氏の言葉)。
私も多くの投資家と接する中で、「的中率9割を実現したい」とか「資金を毎年2倍にしたい」なんてムチャを言う人が多いことを経験してきました。
値動きをビシッと言い当てることができたら素晴らしいのですが、不特定多数の投資家が同じ土俵で競争しているのですから、さすがに絵空事といわざるを得ません。
「最安値を買う」とか「最高値を売る」なんて、たった1回でも偶然に頼るしかないのです。
私が提唱するのは「50%」という数字です。
いろいろなものに、この「50%」を当てはめるのです。
- 「買いだ!」と確信して、その通りの結果になるのは50%。
- そこそこの幅で動いたとき、値幅の50%取れればサイコー!
- 資金全体をうまくコントロールするには、稼働率の上限が50%。
- 「いけるかな」と感じる場面でも、出動を50%に抑えてちょうどいい。
- 「この情報はスゴいかも!」と思っても、話半分、50%に評価する。
- 「この銘柄は1万株買いたい」と思っても、50%の5千株にしておく。
クソつまらない! こう感じることでしょう。
でも、日々カネの取り合いが演じられる株式市場で、それなりの結果を出そうと考えるならば、これくらいの力加減が適切、真の意味での「理想」なのです。