その日、夫は義父から
私から謝罪の電話があった事を
聞かされていたらしい。
夜、夫が帰ってきて
夫「謝っちゃったんだね…」
と夫から言われ、
感情が溢れ出てしまった。
私「私だって謝りたくなかったよ!悔しいよ!悔しくて悔しくて頭が変になりそうだよっ!」
「だからあのクソじじい(義父)に近づいちゃダメなんだよ!あれだけ止めたのに〇〇くん(夫)がまたすぐクソじじい(義父)に優しくされて近づくもんだからっ…!!」
話がループしているのもわかっている。
この言葉を夫は何回も私から言われて
うんざりしている事だろう。
けど、私の中でのその思いが消えないから
どうしても言ってしまう
いっぱいいっぱい夫に文句を言った。
夫「本当ごめん…」
私に謝る夫が続けて私に言う。
夫「…だけどね。俺、ちょっと嬉しいんだよね」
私「何が嬉しいのよっ!」
夫「〇〇〇(私)が親父に対してそれだけの悔しい思いをしてくれた事でやっと〇〇〇(私)が俺の本当の気持ちわかってくれたんじゃないかな?って思ってる」
私「え……?」
その時に私は一瞬で
ハッ…!!っと気がついた。
今まで義父に対して従順だった夫。
なんでもかんでも実家優先の夫。
全て義父の言いなりで
時に私に歯向かってでも家族より
義実家を優先していた夫。
私はその事に対して我慢できずにいつも夫に
攻撃的になっていた。
夫はいつも
夫「そうじゃないんだって!わかってよ!」
と私に言っていた。
けど、私から見た夫は
やっぱり義父の事が優先、優先で…
所詮、実家大好きで
自分の家族を大事にできないクソ旦那だと、
ずっと夫にイライラしてきた。
だけど、今の私は…?
私…家族を守るために
義父に逆らわないと誓ってしまった…
あれ……??
夫「俺はね、〇〇〇(私)よりもずっとずーっとその何倍も何十倍も悔しい思いしてきたからね…たぶん親父に対する憎しみは〇〇〇(私)の想像を超えてるよ」
夫は…
家族を守ってた…?
夫「俺、前からずっと言ってたよね?家族がいなかったらあんな奴(義父)に絶対従わないって…」
私「けど…それなら…家族が大事なら違う方法だってあったじゃない!あんなクソじじい(義父)と絶縁する道だって…逃げて離れてた期間だってあるのになんでまた戻っちゃうのよ!」
夫「それは…アイツ(義父)の横には母ちゃんがいる。母ちゃんは俺の本当の母ちゃんだし、俺にとってはたった1人の親だから…」
実の親を大事に思う気持ち、
それは私も同じだから何も言えない…。
夫「けど、母ちゃんはもうダメなんだ。完全に親父に洗脳されてる…完全に親父の味方だ。俺が親父に逆らっても母ちゃんに逆らっても親父からの報復が待っているだけ…」
夫「だから、ね?アイツ(義父)は頭がおかしいくせに権力だけはあるから、こっちが馬鹿になるしか無いの…今の〇〇〇(私)だったらわかるよね?」
私「家族を守るため…?」
夫「そうだよ」
私「〇〇くん(夫)…アナタ…どれほどのストレスと闘ってきたのよ…」
夫「うーん…もうたぶん口では言い表せないくらいかな?笑」
夫は夫で耐えてきたかもしれない。
だけど、だからと言って私はそんなのが
今後も続いて行く事が耐えられない!
という思いでいっぱいだった…
私「…それでも私はあんな奴(義父)大っ嫌い!我慢ならない」
夫「アイツ(義父)を好きな奴なんかいないよ。笑
みんな親父を腹の底では憎んでる。それは間違いない」
「だから従業員たちもどんどん親父が嫌でやめていく。〇〇(義妹)も〇〇(義弟)も本音は親父が大嫌いでしょうがないって言ってるしな」
私「私は…そんな一生アイツ(義父)に従って生きていくなんて絶対に嫌!!」
「〇〇くん(夫)が離れられないって言うなら私だけでも子供連れて離れるからね!」
夫が言いたい事や思いはわかった。
だけどそんなのに振り回され続ける人生なんて
絶対に嫌だったし、
私は当面の生活の安心を得るためだけに
謝ったわけで、私自身はもう本当に
心底義父とは関わりたくないから
準備でき次第、逃げようと考えていた。
すると夫が…
夫「…俺が今まで、何も考えずにただ親父に従ってただけだと思う?」
………??
夫「俺の復讐はまだ終わってねーんだよ…これからなんだよ…」
…………???
私「何…?どーしたの?」
夫「俺が味わってきた数々の苦しみや屈辱を…。〇〇〇(私)…まだ焦らなくていい 〇〇〇(私)の無念を必ず晴らしてやるから」
「…というわけで、俺には俺の計画があるのでね」
「倍返し…いや、10倍返し!!」
「…違うな…100倍返しだ!」
半沢直樹かっ!!笑