りくりゅうのシーズンが始まる:「FS曲は自分たちへのトリビュート」 | 覚え書きあれこれ

覚え書きあれこれ

記憶力が低下する今日この頃、覚え書きみたいなものを綴っておかないと...

りくりゅうファンの皆様

 

少し出遅れての記事アップになりましたが、三浦&木原組の今シーズンのプログラム曲がようやく正式に発表されましたね。

 

ISUのバイオより:

 

 

 

 

特にフリーの曲に関してはなかなか公表されなかったので心配されていた方もいらっしゃると思いますが、満を持してのこの選曲、いかがですか?

 

先だってのメディアデーはちょうどフリーの曲掛け練習の日に当たっていて、記者やテレビ局の方々にはすでに知られていたのですが、皆さん、りくりゅうの二人の意思を尊重して伏せてくださっていました。有難いことです。

 

 

そして同じくメディアデーのインタビューでは、ブルーノコーチが二人がこの曲を選んだ理由について聞かれていました。インタビューの全貌は共同通信社の有料記事になっているのでほんの少しだけ、印象に残ったことだけを取り上げたいと思います。

 

 

 

 

 

 

元の英語ではこういう感じでした:

 

It is a piece of music that they wanted to skate to for many years. It's kind of a tribute to themselves.

 

They are paying themselves a tribute that "This is our time. We are going to show who we are."... And the goal is to really skate for themselves.

 

 

ブルーノさんが使った「トリビュート」という言葉がとても良いな、と思いました。

 

通常は「(他人への)敬意を示す」という状況で使われますが、ここでは三浦選手と木原選手が自分たちに対する、これまで自分たちが歩んできた道に対するトリビュートとしてこの曲を選んだ、と言っているのですね。

 

ペアを組んできて6年が経ち、7年目で迎えるこの重要なオリンピック・シーズンには長年、滑りたいと思っていた曲をようやく滑る時が来た。他にも候補曲はあっただろうけれど、あえて自分たちの強い気持ちをコーチや振付師の先生に伝えて、プログラムを創ってもらった。

 

自信と誇りの表れだと言えましょう。

 

「自分たちの時が来た。皆に自分たちが何者であるのかを見せよう。」

 

こう言うと何となく偉そうですが、傲慢なニュアンスはなく、スケーターとして、アスリートとして、培ってきたもの全てを含めて「三浦璃来&木原龍一」というペアチームの本質とは何かを見せたい、ということかと思います。

 

 

なお、映画「グラディエイター」のサウンドトラックを使ったプログラムは有名なものがたくさんありますが、彼らがあえて使いたいと主張したのはアンドレア・ボッチェリ氏の歌っているバージョンで、タイトルは英語で「We Are Free」であっても、イタリア語では「Nelle Tue Mani (君の手の中に)」であるところも注目に値します。

 

りくりゅうはこれまでも「グラディエイター」を使いたいと言うと、「君らは『戦い系』じゃないから」と却下されてきたことはファンの間でも知られていると思いますが、イタリア語の歌詞を読み解いてみると一度も「戦う」という言葉は出て来ないんですよね。

 

それよりも、決して諦めないで、君の運命は君だけに懸かっている、というメッセージが前面に出されていると思います。

 

オリンピック・シーズンにピッタリじゃないですか!!

 

 

それに、りくりゅうのイメージはとかく「笑顔が爽やかで観る側を幸せにする」という風に形容されますが、彼らは過去4度の世界選手権で銀メダル2個、金メダル2個という秀逸な戦績を誇るアスリートなのです。熱く、激しい闘魂を持っていなければ成し遂げられることではありません。

 

だから彼らは立派に「戦闘系」であるとも言えますよね?

 

 

と言ったものの、本日トロントを出発した彼らのこんなインスタの投稿を見ちゃうと:

 

 

 

 

 

「あ、やっぱり可愛いか」となってしまうのも事実です。

 

何はともあれ、もうすぐりくりゅうのオリンピック・シーズンが本格的に始まりますね。

 

怪我なく、無事に、そして存分に自分たちのスケートを披露してほしいと願っています。

 

アタクシは残念ながら来週からトロント国際映画祭が始まることもあり、現地には行かずにオークビルから応援いたします。

 

会場に行かれる方、テレビ観戦される方の感想やレポートを楽しみにしています!