フランスのニュースや庭のスズランやデータ・リテラシー等についての雑感 | 覚え書きあれこれ

覚え書きあれこれ

記憶力が低下する今日この頃、覚え書きみたいなものを綴っておかないと...

雑感、というタイトルの通り、脈略の無い記事になります。

 

今日は2020年5月24日の日曜日ですが、随分と前から

 

「今日って何曜日?」

 

とボケるようになってしまっています。

 

元々、我が家では夫婦で在宅ワークをやっているので(夫に至っては23年前から)特に息子たちが成人して家を出てからはあんまり平日と休日の違いについては頓着しないのですが、そうは言っても夏などは週末になると親戚と集まってバーベキューパーティを催したり、夫は日曜日にサイクリングのクラブ仲間たちと自転車に乗りに行ったり、とそれなりのリズムがありました。

 

そういった他人との触れ合いが無くなると、やはり調子が狂います。

 

パンデミックによる自粛生活が始まって、以前と日常において変わった点が少ないと思っている我が家ですが、良く考えてみるとやはり失ったものはあります。

 

私はスポーツ(特にフィギュアスケート)の楽しみがなくなったし、日本の家族に会うために帰ることが難しくなってしまいました。これはとても辛いです。

 

その一方で、新たに定着した習慣もあります。

 

数週間前から毎日、フランスの晩のニュース番組を録画して観るようになりました。TV5というフランス語圏の番組を集めているケーブル・チャンネルがあり(これは日本でも観ることが出来ますね)、トロント時間の18時半から放映されるフランスの「France 2 Journal de 20h」を楽しみにしています。ウェブサイトに行けば、動画で視聴できるのですが、テレビで見る方が何となく、インパクトがある気がします。

 

この度のパンデミックに関するニュースはカナダ・アメリカのものはもちろん、日本のものもネットや家族・友人たちから伝わって来るのでフォローしていますが、ここにフランスのニュースという情報源が加わるとかなり多角的になって興味深い。

 

ヨーロッパにおける影響は北米とも日本とも異なるのだな、ということが良く分かります。

 

まあ、その比較に関してはまたの機会に述べるとして、今日はごく、ベタなトピックに留めます。それは
 
「フランスのニュースキャスターは素敵」
 
ということ。
 
何週間も続けて見ているのに、ごく最近まで、どうしてこんなに「オシャレ」に思えるのか、その理由に気付きませんでした。
 
画面撮りになりますが、ちょこっとだけ、その点を示すための画像を掲載します。
 
まずはメインキャスターのLaurent Delahousse と Julian Bugier
 
 

 

 

 

そしてスタジオにおける他のレポーターやゲスト:

 

 

 

 

 

お気づきになりますでしょうか?

 

 

皆、揃いも揃って「濃紺」のスーツと無地の白かブルーのシャツを纏い、そしてネクタイをしている場合も同色系のものに限られているのです。そしてこれが本当に、毎日、毎日、のことなのです。

 

 

女性のキャスターは Anne-Sophie Lapix

 

 

 

 

 

彼女は少し、色のついた服を着ますが、それでもあまり赤やら黄色とかは少ない。そしてアクセサリーをしていません。

 

ほほー、と感心してからふと、カナダのニュースってどうだっけ、と調べてみると、CBCの夜のニュース番組、「The National」の最近のキャスターたちはこういう感じです:

 

 

 

 

 

色には統一性が見られないし、柄もオッケー、と。まあ、別に良いんですが、フランスの場合、画面が何となく、落ち着くのはそういった違いがあるのですね。

 

 

(ところで気になって、イタリアはどうなのか、とNympheaさんにお聞きしたら、同じヨーロッパのファンション中心地でも、かなり違ってお派手のようでした。情報、ありがとうございました。)

 

 

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そして唐突にお花の話になります。

 

5月から6月にかけて、私が一番、楽しみにしている裏庭の花はスズランです。

 

フランスでは5月1日にスズランを摘みにったり、家に飾るのが伝統ですが、子供の時からの思い出とも相まって、あの可憐な姿と香りが本当に大好きです。

 

今年もようやく、咲き始め

 

 

 

 

早速、テーブルに飾りました。

 

 

 

 

これがあるだけで、心が満たされます。

 

あと、去年お友達の家で活けられているのを見てから、気に入って買うようになったのがピオニーです。値段は結構高いですが、何ともゴージャスで目を楽しませてくれます。

 

 

 

 

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そしてまた唐突にデータ・リテラシーについて。

 

我が家の朝の食卓ではとにかく、皆が新聞を読みます。「トロント・スター」と「ナショナル・ポスト」の二紙を取っているのですが、いつもはスポーツ欄から先に読んでいた私が、今となっては隅から隅まで読むようになりました。

 

まあ、スポーツ欄がほぼ無い、というのもありますけど。

 

私は大昔に社会調査法という授業を教えていたことがあるのですが、主に質的な調査法やデータを専門としていたのであまり統計や大規模な数的データに強い訳ではありません。

 

しかし連日、取りざたされている新型コロナウィルスの感染者数や、その増加を示すグラフを見ていて、色々思うことはあります。

 

以前の記事にも書きましたが、「ある日の新たな感染者数」が何を示しているのかよく分からないのに、どうしてこれが経済活動の再開の指標になったり、人々が一喜一憂する基準になるのか、というのが一番、不思議です。百人だったものが千人を超えた、その翌日には倍になった、ということだったら分かりますが、その様な桁違いの差でなければ検査を実施した日がまちまちだったり、何人の人を検査をしたのか、が明らかでなければあまり参考にはならないんじゃないかと思うのです。

 

もちろん、このデータだけに基づいて国や州や市の政府が物事を決めているのではないでしょうけど。。。

 

最近、読んだ記事で「そうそう」と納得したのは

 

Opinion: We are infectious disease experts. It's time to lift the COVID-19 lockdowns

 

でした。

 

感染症の研究を専門とする医師や大学教授たちによって執筆されていますが、要点としてはパンデミックの初期には医療崩壊を起こさないため、ロックダウンを課したのは正解だったけれど、いつまでもそれを続けることは出来ない。今後の政策の基準となるのは、感染者数ではなく、病院のキャパシティーであるべき。なぜなら検査数や検査の範囲を増やせば、陽性と判明するケースは増えて行くから、ということでした。

 

最近、オンタリオ州では陽性と判明するケース数はピーク時からいったん減ったものの、またやや増加傾向にありますが、それはある程度、どこで感染者が発生しやすいのか、というターゲットが絞れて来ているからではないかと私は思っています。医療従事者、高齢者施設の入居者とスタッフ、シェルターの利用者を優先的に検査するようになれば、感染者数は増えている様に見えるでしょう。陽性と分かっても自宅で隔離できない場合があるのでそこは政府がもっとフォローする必要がありますが、とにかく今後はロックダウンの効果よりも弊害の方が顕著になって行くでしょうから、解除されるべき段階に来ていることは分かります。

 

しかし国際移動や観客数の多いイベントの再開はまだまだ先の事ですよね。カナダはアメリカとの国境も6月21日までは閉鎖したままですが、その後も容易には開けたくない、というのが大方の人々の総意のようです。

 

そんな雰囲気の中、8月に予定されているブリティッシュ・コロンビア州でのJGPを開催できるとはとうてい思えません。そもそも、選手たちの練習が再開していないですしね。

 

 

ところで先週、ISUの配信による2017年のヘルシンキ・ワールドの模様を観て、改めて世界選手権というイベントの重要性を噛みしめました。

 

明日からはそのテーマについて、少し書いていきたいと思っています。