皆様
一年に何度か訪れる、抗いがたい怠惰の波、いやもう「沼」と言った方が良いようなものからようやく這い上がって参りました。
沼から抜け出せないでいる間の心理状態を何と描写して良いのやら。何が原因で脱することができないのか。
別に体調に問題があるわけではない。
(本業の)仕事の量に押しつぶされているわけでもない。
家事が大変で時間が見つけられないわけでもない。
あえて言えば、長男が研修先から帰省して、休暇中は私の書斎を乗っ取っていた、というのはありますが。
いや、それよりも
「このネタはもっと良い写真が集まってからの方が良いな」とか、「コメントの返事するとか言っておいて全然してないのに、新しい記事書いてる場合じゃないよな」とか、なんか知らん、色々な制約を作っては自分で自分をサボタージュする、この不思議な思考回路。
まあそれでもさすがに新年が明けてから一週間以上も経つのでヤバいと思って2019年初記事をアップすることにします。
ようやくきっかけを作ってくれたのは、ファンの皆様も狂喜乱舞した、例のトレイシー・ウィルソンのインスタグラムに掲載された写真でした。
クリケットクラブにて嬉しそうに並ぶハビエル・フェルナンデス選手と羽生結弦選手、そして誇りで胸一杯のブライアン・オーサーとトレイシー・ウィルソン。
キャプションも良いですね:
トレイシーの言うところの「BOYS」はもちろん、ハビとユヅのことです。もう一枚の写真にはクリケット所属の他の男子スケーターたちも写っていましたが、「... are back!」と言うからにはやはりメインの愛弟子二人のことでしょう。
ハビエルに関しては、長い間、アイスショーのためにクリケットを離れていたところから帰って来た、ということでしょうし、ユヅルに関しては怪我をしていたのがそろそろ調子を戻して来つつある、ということかなと思います。
いずれにしても
「ようやく(このメンバーが)出揃ったね」
というニュアンスが見受けられます。
なお「BOYS」は色々と訳語があるかと思いますが、要するに若い男の子、青年たちのことを、愛情や親しみを持って称する時に使う言葉です。
うちの夫が息子たちの帰省を(嬉しそうに)親戚に報告する時、"The boys are coming back this weekend"と言うし、トロントのホッケーファンたちは地元のプロチームをしばしば"The boys in blue and white" と呼びます(チームカラーが青と白、なので)。
アメリカのスポーツライター、ロジャー・カーンが1971年に出版した名著 『The Boys of Summer』は、そのシーズンが夏に開催されるメジャー・リーグベースボールに関するもの、特に1955年にワールドシリーズを制したドジャーズの面々について書かれた本でしたね。
(ドン・ヘンリーによる同名の曲もありますが、その辺りについては過去にも記事にしていますのでご興味があればどうぞ)
そして最後になりますが、トレイシーのインスタグラムを見て連想したのがロック・バンド THIN LIZZY の代表曲、"BOYS ARE BACK IN TOWN"。色んな解釈が出来るようですが、これも(どこからか戻って来た)若者たちが、町に繰り出してワイワイと賑やかになっている様子が表れています。
まあとにかく、現在のクリケット・クラブは久々に伝説のユヅハビが揃って盛り上がり、選手たちはヨーロッパ選手権やカナダ選手権、アメリカ選手権、などなどの練習に励んだりしている真っ最中でしょう。
さぞ楽しい雰囲気だろうと想像されます。
ちなみにトロント近辺では今年の冬、気候が比較的穏やかで助かっています。
全体的に晴天の日が少ないですが、マイナス20℃とかの極寒にもならないし、大雪で立ち往生したり、氷雨で道路が凍結したり、といような非常事態は今のところ発生していません。
我が家では元旦が過ぎるとそれを合図にクリスマスツリーから飾りを外して、家の前の道路わきに捨て置きます(ちょっと可哀想)。
湖畔の散歩道は閑散としてますが、景色は良い。
うちの裏庭の白樺の木が青空によく映えます。
でもなにせ、日照時間が短い。
そして曇ったり、今日の様に雨が降ると極端にドヨヨーンと暗い。
これだから多くの人々が太陽を求めてフロリダやカリブ海の島々にに行ってしまうのですね。
とにかく、沼から無事に這い出した、という御報告でした。これからカナダ選手権に向けて色々と情報が入って来ましたら、お届けしたいと思います。
今年もよろしくお願いいたします!